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愛知大学低年次キャリアデザインプログラム「OB・OG探訪記」
トヨフジ海運株式会社
“ロマン”の詰まったスケールの大きなビジネス
所在地愛知県東海市新宝町33番地の3
設立1964年3月10日
代表者代表取締役社長  髙橋德行
従業員数250名(2018年8月1日現在)

viewpoint 業界


 海運業界とは船による貨物、旅客の運送を海上で行い、陸上輸送、航空輸送と並び全世界を「物」によってつなげる絶対不可欠な業界である。
国際化による世界取引が求められる現在、日本では海上輸送が担う重要性はその他二種類の輸送方法に比べて高く、その例として「日本の貿易の99.7%が海上輸送で行われている」という事実から私たちの生活に欠かせない存在であると分かる。日本の貿易に焦点を当てた際、海運業界にとって大きな顧客である自動車産業との繋がりは無視できるものではない。日本経済を大きく支える自動車産業にとって車の原材料、部品、完成車これらが海上輸送を通して世界を行き来するのであるから海運業界との関係性は一段と重要なものとなる。また、海上輸送独自の強みとして一度の大量輸送、運送コストの安さ、環境への悪影響が少ない事などが挙げられ、これら様々な要因から世界の海運業界への需要は高まり続けるものだと考えられる。

viewpoint 企業

 トヨフジ海運株式会社(TOYOFUJI SHIPPING CO.,LTD.)〔以下「トヨフジ海運」〕は、トヨタ自動車株式会社、株式会社フジトランス コーポレーション、トヨタ輸送株式会社の三社の共同出資により1964年に設立され、現在トヨタグループ唯一の海運会社として運営されている。トヨフジ海運はトヨタ自動車の輸送を主な業務とし「安全・確実・タイムリー」をモットーとして日本国内、海外の主要港に自動車を輸送している。輸送に利用される貨物船は自動車専用船として設計され、名古屋JRゲートタワーと同じ大きさをほこり、一度に5000台もの車を積み込み、運ぶことが可能である。
トヨフジ海運の業務内容は海運業界に対するイメージにより体育会系の仕事だと誤解を受けがちだが、実際はオペレーション業務(船の運航管理、トヨタ専用ターミナルの管理など)を担当する。どの目的地にどの船を使用し、いつ出発、到着をするかなどを計画、管理を行い全体の司令塔としての役割を演じる。さらに海外勤務として現地で経営者(現地リーダー)として業務にあたることもある。
 今後、全世界の生活水準の向上に伴い車の必要性は高まっていく。トヨフジ海運はトヨタ自動車唯一の海運会社として、トヨタの世界戦略に同調した事業展開を繰り広げ、トヨタ自動車株式会社と共に発展し続けていくであろう。

愛知大学の働くOBOG

トヨフジ海運株式会社
瀧本浩希 氏

海外企画部
2011年度 経営学部 卒業

働きたいと思う職場は気づかないところにも

 愛知大学OBの瀧本浩希さん(以下「瀧本さん」)は2011年に経営学部会計ファイナンス学科を卒業され、現在は海外企画部に所属されている。瀧本さんは就職活動の時、もともと車が好きだったのでメーカーや部品系の仕事に目を向けていたが、その仕事が完成車の目に見えにくいということで、自分の働きたいと思う職場とギャップを感じていた。そのような中で、合同就職説明会での講演でトヨフジ海運を偶然見つけた際にこのような形で完成車そのものを扱う仕事があると知り、愛知大学卒業生も多く働いていることからここに入社しようと決めた。また、エントリーシートの自己アピールの欄では学生時のアルバイトを通して世の中の仕組みに気付くことができたと書いたそうで、どのように書けば人事部のひとに採用してもらえるかと逆の立場になって考えつつ、部活でもアルバイトでも勉強でも学生時代に経験したことは何でも将来のためになるし、参考になるので、素直に自身の長所をアピールするのが良いと教えてくださった。さらに我々学生に対して、いまやっておきたいことのアドバイスとして商売的感覚を身につけておくとよいとおっしゃっていた。これを身につけておくことによりお金を扱う部署ではとても役に立つと教えてくれた。例えば、売り手と買い手の関係や、売り手は利益を最大化させようとして、買い手は少しでもコストを抑えようとする、などの関係のことである。日常生活の中でもこのような相手の考えていることを理解しておくことで大きく変わってくるそうだ。

試行錯誤を重ねて変化しやすい環境に対応を

 瀧本さんは入社時、内航部に所属されていた。内航部とは国内向けに海上輸送する船のタイムスケジュール管理、船内への車の積み込み指示など行う部署で、仕事中は作業着を着て行う。多いときは3隻もの船を1人で担当しなくてはならない日もあり、時間に厳しい環境なので、どのようにすれば効率よく積み、さらに出荷先に到着したとき船内から車を出しやすいかなどを現場の作業員とうまく連携をとって指示を考えなければならないので大変な仕事だが、たくさんの業務を滞りなく済ませ積み込みを終えて出航していく船を見送っているときに、やり終えたと大きな達成感を感じるのだそうだ。最初のころは仕事に不慣れなため、船長に叱られることもあったそうだが経験を重ねていくうちに対等に話をすることができるようになり良い関係を築くことができたとおしゃっていた。

トヨフジ海運でスケールの大きい仕事を

 そんな瀧本さんに環境の変化が訪れる。それは海外企画部への異動だ。海外企画部とは海外で起こった諸問題に臨機応変に対応、解決する、いわば海外業務に関する何でも屋的なポジションで毎日繰り返し行う業務は少ないとのことで、場合によっては海外の取引先と相談を行うこともある。瀧本さんはこの部署を5年務めているが、未だに初めて行う業務もあるそうだ。そのため部署異動をした際の業務内容の変わり様に困惑し、つらいと感じることをあったそうだが、先輩方が優しく教えてくれたため困難を乗り越えることができたそうだ。また取引額が大きく、小さな誤差(ドルは0.01まで)でも収益に影響してしまうため、責任が重く、スケールも大きい仕事をされている。海外との交渉ではその文化の違いに苦労をしたり、さらに英語を話すことを必要とされていたりするが、瀧本さんは学生の時から英語が得意だったわけではなく、入社時のTOEICもそれほど高い点数ではないと仰っていた。しかし英語が上手に使えなくてもメールを通して会話を行うなど海外のひとと仕事をする方法はいろいろとあると教えてくださった。瀧本さんは現在、仕事を通して外国のひとともっと話せるようになりたいと思い、自己啓発にて退勤後に英会話教室へ通うなど積極的に英語に取り組み、努力されている。さらに今後のビジョンとして、海外企画部での5年間の経験から得た知識を他の部署に活用をしたり、収益改善に役立てたりしたいと仰っていた。

「大企業並みの待遇で、大企業ではできない経験を」

column 発見

 トヨタ自動車株式会社唯一の海運会社である、トヨフジ海運株式会社。トヨタ自動車を世界の港へと届けるため、海外には14もの拠点のある会社である。海外勤務を任されたら、その拠点先の経営者として現地スタッフと共に働くことになる。ゆくゆくは、その海外勤務先で社長ということも夢ではないのだ。トヨタグループであるため会社としての安定もある上に、大企業に勤めていては中々経験できないであろう“経営者のトップ”としての仕事はとてもやりがいがあるはずだ。
 「大企業並みの待遇で、大企業ではできない経験」それはとても魅力的で、さらに責任もやりがいも詰まっている。グローバルな働きで、自身を成長させてくれるスケールの大きい仕事なのである。そこにトヨフジ海運株式会社で働く“ロマン”が詰まっているのではないだろうか。

チーム紹介

飯野 智文(経済学部 1年)
小林 秀圭(現代中国学部 1年)
西 海人(経営学部 1年)
瀬木 ひかり(国際コミュミケーション学部 1年)

※本記事は2018年9月現在の内容となります。