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現代中国学部

世界を視野に入れて中国・東アジアの今後を考察する

現代の中国および東アジアの経済・政治・文化・言語について、日本との関係や世界情勢を視野に入れて学びます。1年次には今後の学習に不可欠なツールとして中国語の修得に努めるとともに、2年次春からの「現地プログラム」に備えます。帰国後は、現地で得た問題意識を基に所属コースを決定。専門演習で研究を深める他、希望者はさらに現地での調査やインターンシップに取り組むことができ、国際社会のさまざまな舞台で活躍できる人材をめざします。

中国から世界へと視野を広げ、行動できる人材を。

本学部は“現代中国”を学ぶ国内唯一の学部であり、中国語の運用能力のみならず歴史・経済・文化の総合的な理解とともに、国際的な視野と識見を備えたグローバル人材の育成をめざしています。その特徴として挙げられるのが“現地主義教育”と私たちが呼ぶ実践的な取り組みです。2年次に全員が参加する「現地プログラム」では、中国・台湾・マレーシアいずれかの語学留学を経験し、中国語と異文化コミュニケーションを学びます。そして3年次以降は「現地研究調査」「現地インターンシップ」のプログラムで、現地の実情やビジネスをより深く理解する機会を用意しています。2年間の長期留学で愛知大学と留学先大学の2つの学位取得をめざす「ダブルディグリー・プログラム」は、2017年に第一期生が卒業。2016年からは中国・南開大学に加えて台湾・東呉大学でも同制度を開始しました。また日本を理解し世界に向けて発信する「さくら21」プロジェクトに伴い、本学部においても異文化交流を主眼とした正課科目を開講。留学生と中国語で交流するグローバルラウンジの「愛大笹島茶館」など、国内での交流活動も積極的に行っています。こうした実践的な学びが成果となって、HSK(中国政府公認の中国語検定)では毎年多くの学生が上級レベルの5級以上を取得し、社会で通用する確かな中国語力を身につけています。異文化理解で培った柔軟性と精神力で、中国から世界に視野を広げて活躍できる人材の育成をめざします。

特長

HSK(漢語水平考試)

中国語のコミュニケーション能力を留学・社会で活かす

中国語のコミュニケーション能力を測るHSKは、中国政府公認の中国語検定試験。CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)に合致した指標として、留学やビジネスの現場で広く活用されています。現代中国学部では、卒業時にHSK5級(中国の大学に留学ができるレベル)以上取得の学生を40%以上にすることを目標に、HSKを重視した履修モデルを整えています。現地プログラムでも語学力アップを積極的に行い、帰国後のHSK受験に備えます。



ダブルディグリー・プログラムという学び方

南開大学(中国)または東呉大学(台湾)と愛知大学の学位を

ダブルディグリー・プログラムは、5年間で2大学の学位取得ができるプログラムです。2年間の留学で留学先の学位に必要な単位を修得し、さらに本学での卒業要件を満たした場合、双方の大学の卒業認定と学位が得られます。2014年より中国・天津市の南開大学でプログラムを開始し、1期生2名、2期生3名が南開大学漢語言文化学院の学位を取得しました。2016年より台湾・台北市の東呉大学でもプログラムが始まり、1期生が東呉大学人文社会学院での学位取得をめざしています。希望者の中から中国語・英語が一定の水準に達していることなどを条件として、面接試験などを経て参加学生が決定されます。現地プログラム終了後の2年次秋学期から2年間を留学先大学で学び、4年次秋学期から5年次にかけては愛知大学で、卒業に向けた単位修得と卒業研究に取り組みます。


体験談 ダブルディグリー・プログラム
台湾で政治を学び、議論する。

台湾・東呉大学は国立故宮博物院の近くにあり、山に面して広がる緑豊かなキャンパスです。私は政治学科に在籍し、現地の学生と肩を並べて政治や憲法の授業を受けていますが、留学当初は次から次へと飛び出す難解な政治用語に苦心しました。そして授業中にしばしば尋ねられるのが、日本人としての自分の意見。「中国共産党と政治」の授業は、台湾だけでなく韓国やマカオ・香港・中国本土の学生も履修しており、それぞれの背後にある政治的な立場や歴史に基づいて持論を展開します。意見が衝突しても遠慮なく議論を続ける姿勢に圧倒されるとともに、自国の歴史や政治を知る大切さを痛感しました。またマレーシアやシンガポールの中国系留学生との交流を通して、華人文化特有の生活や宗教観に触れることができました。アメリカやヨーロッパの留学生とは英語で会話することが多いので、今後は中国語だけでなく英語にも力を入れたいと考えています。

現地主義教育 3つの現地体験

グローバル・アジアを体験し、たくましい国際人を育てる。

現代中国学部では、知識・教養としての中国語・中国理解を身につけるにとどまらず、現実の国際ビジネスや文化交流の場面で先導的な役割を果たし、日本と中国とのよりよい関係を築くことのできる、力ある国際人の育成をめざします。このため「現地プログラム」を2年次の必修プログラムとして、また「現地研究調査」「現地インターンシップ」を3年次の正課科目に加えています。さらに2年間の長期留学で愛知大学と留学先大学の2つの学位取得をめざす「ダブルディグリー・プログラム」を実施し、現地での体験を基盤に据えた実践的教育を行っています。

4年間の流れ

1年次

中国語を重点的に学習。ネイティブ教員による授業も多く含み、年間180時間に相当する中国語科目を必修としています。

2年次

全員4カ月間中国、台湾、マレーシアのいずれかへ留学。HSK5級の語学力をめざします。帰国後、「ビジネス」「言語文化」「国際関係」の3コースに分かれて学びます。

3・4年次

2年間で培った中国語を活かし、中国の政治、経済、文化、ビジネス、国際関係など、中国をさまざまな角度から学びます。中国で2週間、社会や文化を調査・分析する現地研究調査(フィールドワーク)や、中国の日系企業で、日中ビジネスの足がかりとなる現地インターンシップを行います。

2年次から選択できる3つの専門分野

対中ビジネスのエキスパートを育成
ビジネスコース


経済力世界第二の中国と第三の日本のビジネスを学ぶことは世界を学ぶこと。ますます拡大する日中間の経済を中心に、日本の内外で活躍できる人材を育成します。しかも中国の経済、産業、金融、貿易や具体的なビジネススキルや交渉力にとどまらず、東アジア全体の経済構造や、政治、外交、社会、文化的背景も踏まえて学習。中国のみならず、日本国内で、世界で活躍する基礎を身につけます。

文化を通じて日中の相互理解に貢献
言語文化コース


世界で最も複雑な文字体系を持つ中国語と、古代文明から続く多民族国家が誇る奥深く多様な文化を学びます。中国語を言語学的に分析して理解し、これをふまえて高度な中国語コミュニケーション能力を身につけると同時に、文学、芸術、社会、歴史、思想などのさまざまな分野から中国文化の特徴を総合的に学ぶことで、日中の様々な局面で、さらには多文化な国際社会で活躍する人材を育成します。

中国を核に国際関係の観察眼を養成
国際関係コース


日本や中国の政治は欧米とは大きく異なります。その現実やその背景にある理屈を学ぶと同時に、欧米の視点から見た問題点を含めて多角的に考えるのが国際関係コースです。一方的に日本から中国を見るだけではなく、欧米との比較、東南アジアのまなざし、アフリカからの視点、太平洋の島国の見方など、多様なものさしを理解し、日中の位置を多面的に考え、世界で活躍しうる人材を育てます。

専門演習紹介

薛ゼミナール

日中の社会や文化を比較しながら、中国語を考察する
担当教員:現代中国学部 教授 薛 鳴

異文化コミュニケーションの鍵となる言語行動の違いを探究。
社会言語学の立場から日中の言語行動を比較研究しています。たとえば、中国語には血縁関係を詳細に表す親族名称が存在しますが、日本語には相当する名称がないため中国人は違和感を覚えます。また、中国人は親しくなろうと初対面の人にも自己開示を求め、さまざまな質問を投げかけます。一方、親しき仲にも礼儀ありと考える日本人は、その行動に疑問を持つのではないでしょうか。ときに中国人がルールを破ってでも“面子”を守ろうとする点も、日本人には理解しがたいかもしれません。日中双方が好意を持って接しようとしても、言語の背景にある社会や文化を理解しなければ誤解は生じやすくなります。対人関係や言語行動の違いを探究し、異文化コミュニケーションにおける誤解や摩擦のメカニズムを解明したいと考えています。

ゼミナール・ダイジェスト

言語の背景にも視野を広げ、中国語の構造を理解する。
薛ゼミでは中国語を多元的に捉えることを主旨とし、言語と文化、言語と社会、中国語と日本語の比較という幅広い視点から中国語に対する考察を深めている。学生は中国語に関するテキストを読み、担当学生が発表した日本語訳を基に全員で多様な議論を重ねていく。今回のゼミは前回のテーマ「疲労回復」のように、一見理屈に合わない中国語の用法の振り返りから始まった。本来は疲労ではなく「体力回復」が正しいように感じるが、薛先生から「文法的な構造から見ると目的語の位置にあるものでも、実際は原因や場所、道具などを表すことがある」という解説がなされた。その後「“回家”は家に帰る。家が場所、ゴールを示す」など、同様に動詞目的語関係にある語句を学生が読み解いていく。「“洗涼水”は冷たい水で洗う。涼水は道具です」という学生の回答には、薛先生は「正しくは水風呂に入るという意味」と慣用的用法があることを指摘。語句の意味や用法、使用例の解説とともに中国の生活や歴史なども紹介し、文化的な背景への理解も促していく。続いて目的語が原因を表す中国語の一文を学生が読み上げ、自分の日本語訳を発表。発表者からは「日本語訳としてどのような表現がふさわしいか」などの疑問が呈され、学生間で活発に意見が交わされた。最後に先生は、「今日の語句分析もそうですが、問題意識を持っていろいろな本を読み、なぜ?と問い考える力や論理的なものの見方を鍛えてほしいと思います。そして卒業研究に結びつけるテーマを見つけ、構想を練っておきましょう」と締めくくった。


ゼミナール・卒業研究テーマ

免許・資格一覧

※1 佛教大学への学費が別途必要です。
※2 豊橋キャンパスにて開講。
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