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地域政策学部

「地域」と「政策」の基礎を知り、地域貢献力を養う

全学生が、基幹科目として「政策分野科目」「地域関連科目」を履修、さらにコースごとにより専門的に政策理論や地域における政策の内容・手法について修得し、多様化する地域ニーズに応える力を養います。「地域を見つめ、地域を活かす」をコンセプトとした新たな学問体系で「地域貢献力」のある人材を育てます。

地域課題の発見解決力を養い、地方創生の時代の活力に。

2014年に施行された法律「まち・ひと・しごと創生法」が象徴するように、地方創生はこれからの日本社会を変える一つのキーワードとなっています。本学部は「地域を見つめ、地域を活かす」をモットーに、少子高齢化や産業のグローバル化などによって大きく変化する地域社会を見据えて “課題発見”と“課題解決”の力である地域貢献力を備えた人材の育成に取り組んでいます。全コースを通じてカリキュラムの特色となっているのが、少人数教育とアクティブ・ラーニングです。1年次から4年次まで少人数による演習を開講し、文献研究や社会調査など研究活動の基礎となる技術を身につけ、4年次の卒業研究に必要な力を養います。同時にフィールドワークや行政への政策提案など、地域との関わりを重視した教育に取り組んでいます。専門分野として、従来の「公共政策」「地域産業」「まちづくり」「地域文化」「健康・スポーツ」の5コースに加え、2018年度からは新たに「食農環境」コースを設置し、食の安全や農業・環境問題を地域という視点から捉えた学びの場を提供しています。また本学部では地域分析に欠かせないGIS※(地理情報システム)教育に力を入れており、GIS学術士資格を取得できる学部として日本地理学会の認定を受けています。学生地域貢献事業をはじめとする地域連携活動も充実し、学生一人ひとりの目標や関心に応じた主体性のある学びで、行政をはじめ幅広い業界へと卒業生を送り出しています。 ※GIS:Geographic Information System

特長

学生地域貢献事業

地域の活性化や地域が直面する課題・問題に主体的に取り組み、コミュニケーション力や問題解決力を養う。

講義や演習で学んだことを地域社会で検証し、住民や自治体と連携して地域社会の問題を見つけ、さらなる学習へつなげることを目的として行う取り組みが「学生地域貢献事業」です。7年目となる2017年度は23グループ、延べ376名の学生が活動を行いました。商店街の方々と協力して夏祭りイベントを企画したり、地元企業と連携しての商品開発や福祉施設でのボランティア活動など活動内容はさまざまです。地域活性化のための企画提案にとどまらず、実際に活性化へ向けて活動するために、スケジュール調整・会計まで学生が主体的に行うことが特長です。1年間の活動を終えた後は報告会を行い、成果と課題を明らかにして次年度へとつなげます。学生が主体となることで、学生間の情報共有が深まり、各グループの活動がより活発になることが期待される他、自ら問題を探す積極性や、問題に直面したとき助け合える仲間ができること、自分たちで考え、解決のための方法論を身につけられることなどいわゆる社会人基礎力が養われることが大きな強みです。地域の方々と一緒に考え、行動することで地域の活性化やより住みやすい地域となるよう力を注いでいます。

地域を捉える6つの専門分野

農業や水産業を活用し活力ある地域をつくる
食農環境コース


人間生活の基本である食料・食品、これを支える農業や水産業、さらにこれらをとりまく自然環境や社会システムについて幅広く学んだ上で、農業や水産業を新たな地域ビジネスに育て上げ、地域活性化につなぐことのできる人材を育てます。
公共マインドを養い、政策立案能力を磨く
公共政策コース


法学、行政学、経済学などを地域に関連づけながら学際的・総合的に学ぶことにより、地域の問題を発見し、地域を活かす新たな公共サービスと公共空間を提案・提供できる人材を育成します。
国際的な観点も交えて産業振興に取り組む
地域産業コース


経済や流通システム、地域経済を支える産業の歴史、産業立地と蓄積の論理、さらに地域の国際企業のマーケティング理論や労働・雇用戦略、また、企業と地域の連携などについても学び、将来、起業や地場産業振興、国際展開に活躍できることをめざします。
地域の特性に合わせた活性化の手法とは
まちづくりコース


都市や中山間部に関する基礎知識を学び、地域分析方法や住民合意形成の手法、ワークショップ技法を修得するとともに、チームを組んで現地調査や社会実験の体験を通じ、地方公共団体やNPOの一員など、地域を担いまちづくりに参画する人材を養成します。
住民の暮らしに息づく歴史・文化に焦点を
地域文化コース


住民の誇りや情熱の対象である地域文化の意義について学び、歴史学、文化人類学、民俗学、地理言語学、異文化論などのさまざまな視点を通じて、グローバル化と生活観の変化に対応する新たな文化の創造ができる人材を育てます。
健康ではつらつとした地域づくりに向けて
健康・スポーツコース


国や地方自治体における健康・スポーツ政策の現状と課題を学び、併せて、スポーツ科学の手法、スポーツ産業マーケティングやマネジメント能力を修得し、地域に根ざした健康づくりと地域活性化につながるスポーツ振興に役立つ人材を養成します。

専門演習紹介

竹田ゼミナール

経済・経営動向を分析し、地域の諸問題に取り組む。
担当教員:地域政策学部 教授 竹田 聡

行動科学の知見を、公共政策に活用する。
アムステルダムの国際空港の男子トイレの便器には、ハエのシールが貼られています。これは的があれば狙いを定めるという人間の生得的特性を利用したものです。ハエを的にすることで飛散率が80%も低下し、清掃費や塩素系洗剤の削減につながりました。行動経済学への貢献で2017年10月にノーベル経済学賞を受賞したリチャード・セイラーは、これをナッジ(nudge)で説明します。ナッジとは強制するのではなく、人々の「選択の自由」を確保しつつ人々を望ましい方向へ誘導する仕組みです。行動経済学は行動科学の一分野ですが、行動科学を公共政策に活用することは、アメリカやイギリスではすでに盛んに行われています。私は、専門の行動ファイナンスとともに、行動科学の知見を活かした公共政策に関心を持って研究に取り組んでいます。

ゼミナール・ダイジェスト

浜松市と静岡市の比較から、都市構造のあり方を考える。
静岡県浜松市と静岡市はともに政令指定都市であり規模も似ているが、その都市構造に大きな違いがある。今回のゼミでは、2都市の比較研究を行う学生が駅周辺と大型商業施設の状況について発表した。浜松市では、郊外の工場跡地などを利用して多くの大型商業施設がオープン。その結果、浜松駅周辺の商業が衰退し百貨店も閉店に追い込まれた。対照的に静岡市では、郊外型大型商業施設の出店規制や地元商業関係者による商店街活性化の取り組みもあり、静岡駅周辺に商業施設が集約され賑わいを見せている。発表者は「自動車利用による環境負荷や高齢者の利便性を考慮すると、静岡市のような集約型都市構造が望ましい」と述べ、浜松市の課題を“駅周辺の活性化と高齢化社会に対応した交通手段の充実”と結論づけた。するとゼミ生から「浜松市で集約型都市構造をめざすのは難しいのでは」と疑問が発せられる。さらに「商業施設が中心市街地に集中すると駐車場が不足する」「LRT(次世代型路面電車システム)の整備はコストがかかる」という意見も。竹田先生も「コンパクトシティ化の流れは全国に広がっていますが、地域によっては難しい面もありますね」とコメント。解決策として“既存の都市構造は変えず、シャトルバスの運行で高齢者の利便性を確保する”“行政がバスの運行に補助金を出す”といったアイデアが話し合われた。最後に竹田先生が「一部の地方では車社会からの脱却は難しい。実現可能な政策提言になるように考察を深めてください」と助言し、議論を締めくくった。


免許・資格一覧

※佛教大学への学費が別途必要です。
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