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所在地三重県津市高茶屋七丁目1番1号
創業明治29年(1896年)
代表者代表取締役会長(CEO) 中島 伸子
代表取締役社長(COO) 大西 安樹
従業員数944名(2024年3月31日現在)

viewpoint 業界

井村屋グループは、三重県津市に本社を置く菓子メーカーであり、グループ全体で944名の従業員が働いている。
明治29年に開業し、創業50年目を迎えた昭和22年に株式会社として設立した。
井村屋グループは三つの理念を掲げている。
①お客様に「おいしい!」と笑顔になってもらえるような商品を作るミッション、②社員一人一人がいつでもお客様の立場に立って行動するためのビジョン、③企業を革新させ、成長させるためのパッションである。
この三つの理念を精神的支柱とし、企業としての活動の原点としている。


viewpoint 企業

食品メーカーは第一次産業や商社から原材料を仕入れ、食品の開発・製造・流通を行うことで加工食品・飲料・調味料などの食品を法人や消費者に届けている企業のことである。「食」そのものが私たちの生活に身近であることから、就活生に人気のある業界だ。動向に関してはコロナによる影響から回復を見せているものの、原料価格の高騰により食品価格も値上げが見られている。値上げが続いていくことは予想されるが、食品業界は私たちが生きていくために欠かせない業界であり、人口が増えていくにつれてますます需要が拡大していくため事業の安定性が高い業界であることは間違いないだろう。(参考:財務省‐法人企業統計調査‐財務総合政策研究所‐最新の報道発表資料‐令和3年)

~過去の経験を生かして~

OB紹介
井村屋株式会社
長屋 恵斗氏
商品営業企画部
2023年 地域政策学部 地域政策学科 卒業



今回の取材には、本学を卒業されたお二人の方と人事担当者に協力をしていただいた。
OBの長屋さんは、食に興味があり、その中でも健康的な食であるあずきに関わることができるため入社を決断した。長屋さんは主に販促企画を担当しており、2024年夏には15,000本のあずきバーを無料配布するという大規模な販促企画に携わった。大変だった分、企画が終了したときは達成感とともに寂しさも感じていた。
「あずきバーの会社」と言われたら「井村屋」とすぐに思い浮かぶだろう。長屋さんは、井村屋の認知度が高いこと、例えば東海圏であれば、名古屋駅やバンテリンドームで井村屋の広告を見た時に誇りを感じるそうだ。入社前後では、人の関わりについてギャップを感じたこともある。入社前は同じ部署内だけの関わりが多いと思っていたそうだが、実際には、違う部署や、社外の方との交流も多く、初対面の方との交流が多いことに驚いたと仰っていた。
長屋さんは学生時代、硬式テニスの部長とゼミ長を務めており人前で話す機会は多かったものの、人前で話すことは得意でないと感じていたそうだが、入社後には積極的に発言をすることで一歩ずつ前進できたと仰っていた。今は「話し合いから逃げるな」という言葉をモットーに仕事をしており、日々成長を重ねられている。


~営業職の新たな発見とやりがい~

OB紹介
井村屋株式会社
前川 仁良氏
東海支店 営業職
2008年 法学部 法学科 卒業



本学OBの前川さんは東海支店で営業の仕事をしている。前川さんは、地元にある企業でなじみ深かったこと、食品メーカーということで働くイメージがしやすかったことなどから井村屋への入社を決めた。
井村屋の魅力として、商品のラインナップが多く、常温・冷蔵・冷凍とカテゴリーが広いことを挙げられた。そのため、仕事上で関わる人が多く、様々な商品を売ることができることが魅力の一つである。
また、前川さんの入社前後のギャップについても伺った。入社前は、営業は大変でメーカー同士が対立しあっているというイメージをもっていたそうだ。前川さんと同じようなイメージを持つ人も多いかもしれない。しかし、仕事をしていくうえで、実際はメーカー同士で情報を交換し合い、共同で企画や売り場づくりを行っていることが分かったそうだ。
前川さんが今までで一番思い出に残っている仕事は、工場見学の企画づくりだと仰っていた。一定以上の井村屋商品を買い、応募はがきを送ると抽選で工場見学のチケットが当たるという企画を取引先と共同で実施した。応募はがきのフォーマットをオリジナルで作成し、当選した方への連絡や工場までのバスの手配など、初めての仕事が多かったが、一から全て自分自身で行ったことで、大きな達成感を感じ、思い出に残っているそうだ。



~社会で活躍する人材・就活生へのメッセージ~

~社会で活躍する人材~
人事担当の方々によると、社会で活躍する人材には大きく2つあると仰っていた。1つ目は、自分でやるべきことを考え、地道にコツコツ、成果を積み重ねることのできる人。2つ目は、社内だけでなく、社外においても関わった人と良好な関係を築くことができる人。また、社会において良好な人間関係を築ける人とは、助言や指導されたことを素直に受け入れられ、改善できる人ということでもある。
OBの長屋さんは社会で活躍する人材になるために大学生の私達が出来ることとして以下のことを仰っていた。大学生活の中で、メリハリをつけ、資格取得や授業に励むこと。その中でも、授業に関して、当事者意識をもって参加することが大切である。そうすることで、集中して授業に取り組むことができ、自身の考えを持つ習慣が身につくそうだ。

~就活生へのメッセージ~
人事担当の方々は就職活動において大切なことは、「ありのままでいること」と仰っていた。その為に、会社の考えと自身の考えが合っているかなど、自身の色がマッチする会社を探す必要もある。
面接に関しては、採用者は自身を熱く・楽しく語る人が記憶に残りやすいとのことだった。そのためには、大学生活の中で様々なことに挑戦し、日頃から自信を持って熱く語れることを見つけることが大切である。

コラム

今回取材に対応して頂いた本学OBの前川さん、長屋さん、そして人事担当の方々が温かい雰囲気を作ってくださったため、緊張がほぐれ楽しく取材をすることができた。また、取材をしていく中でたくさんのお話を熱く語って頂き、井村屋に対する熱い思いを感じた。それは社員が働きやすい環境があるからこそであり、子育て支援や育休取得率の高さにも繋がっている。
井村屋はあずきの加工技術や質に絶対的な強みをもっており、創業100年以上を誇るあずき業界の大手企業へと成長した。一人一人の社員が力を発揮することでさらなる発展が期待される。


チーム紹介

伊藤 爽香 (経済学部1年)
樋口 佳那 (経営学部1年)
酒井 菜那 (経済学部1年)
稲垣 若菜 (法学部2年)


※本記事は2024年11月現在の内容となります。