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所在地富山県高岡市早川70番地
設立1960年6月20日
代表者代表取締役社長 平能正三
従業員数連結:10,577名/単独:5,138名(2021年5月31日現在)

viewpoint 業界

 事業は広範に渡るが、主に建材業界に属す。生活の三大要素である「衣食住」のうち「住」に当たり、需要が一定して有るため安定した業界規模を維持している。しかしながら、日本の人口は2009年以降減少の一途を辿っており、今後も増加の予兆は見られないことから、新しい住宅が必要とされないとの予測がされている。そのため、近年注目されているDIYや古民家リフォーム、此度の新型コロナウイルスによる生活の変化など、時代の流れを読みながら、変容しゆくニーズに柔軟な対応をすることが殊に求められる業界であろう。また、三協立山株式会社(以下「三協立山」)が手掛ける建材は、主に金属としては比較的新しいアルミニウムを用いる。アルミニウムには様々な利点があり、環境に配慮しなければならない現代にとって、リサイクル性に富む性質というのは強みになるはずだ。建材業界は、今後も成長が期待される。


viewpoint 企業

 企業名の「三協」とは、①お得意先②地域社会③社員の三者の協力を表しており、三者が協力し共栄するという協業の精神に基づくものである。三協立山は、これら三者の協力によって新しい価値を創造し、お客様への喜びと満足の提供を通じて豊かな暮らしの実現を目指している。そのため、富山県内に工場を点在させ、広い地域の雇用を創出して地域社会へ貢献してきた。三協立山は3つの社内カンパニーに分かれ、4つの事業を展開している。
・三協アルミ社:住宅やビル、公共施設などの建材を扱う事業
・三協マテリアル社:アルミニウムおよびマグネシウムという素材を活かした事業
・タテヤマアドバンス社:スーパーマーケット等の陳列什器や店舗看板を扱う商業施設事業
・国際事業:海外でのアルミ押し出し製品の供給
 今回は三協アルミ社に取材させていただいた。三協アルミ社は、住宅のドアやカーポートから愛知大学名古屋校舎の窓サッシまで様々な製品を展開している。普段は社名をあまり見聞きすることは少ないかもしれないが、私たちの生活を支えてくれているものばかりを取り扱う企業なのだ。

原動力となっていたものは「好奇心」

三協アルミ社
砂原 沙由貴 氏
東海エクステリア建材支店
パブリックエクステリア部 公共エクステリア課
2019年3月 法学部 卒業

 取材を受けてくださった砂原さんは、三協アルミ社パブリックエクステリア部公共エクステリア課の総合職をされており、設計事務所や官公庁に対して商品のPRをする、営業の仕事や、見積りの作成などを行っている。

−好奇心で得た様々な経験−

 砂原さんは大学一年次より、自ら積極的にインターンシップに参加されていた。原動力となっていたものを伺うと、それは好奇心のみだったという。もともと「住」に関する仕事に興味があったという砂原さんであるが、様々なインターンシップに参加することは、その企業や業界を知るだけでなく、同世代の意志ある同志たちとも出会えることが学びとなり、大変面白いと仰っていた。理由が無くとも、好奇心に身を任せて多種多様な世界に触れてみたいと感じた。
 三協立山に就くこととなったきっかけは、面接時の雰囲気の良さである。建築に関する業界は、近年改善されつつあるが未だ男性が多いのが現状である。そんななか三協立山は、女性も積極的に採用しようという姿勢がみられ、面接時も柔らかい雰囲気が印象的であったそう。実は私たちもその空気感を体感しており、取材時には「皆さん、上着を脱ぎませんか」と言っていただき、リラックスして取材に臨むことができた。




−社会を支える一員になって−

 入社前に持っていたイメージの通り、周囲の人たちの優しいサポートもあり、安心して日々業務を行っている。入社1年目に富山の本社で働いたお話を伺った。もともと東海地区から出てみたいという気持ちがあった砂原さんだが、縁もゆかりも無い土地に住みながら働くのは楽しみもあり不安もあったという。しかし、新しい環境に触れることや、人脈も広げることが出来たことは、愛知の支店に移ってからも本社の部署とのコミュニケーションが円滑に行えることに繋がる貴重な経験になったと聞いた。




−コロナウイルスによって変わりつつある社会-

 砂原さんの業務は、営業を主としている。営業では、コミュニケーションによって長い時間をかけながら、顧客との信頼を築き上げられることにやりがいを感じると語ってくれた。しかしながら、この度のコロナウイルス感染拡大によって顧客と直接コミュニケーションを取ることが難しい状況になってしまった。製品カタログを顧客に渡すだけ、オンライン上でやりとりをするため直接製品を見てもらうことができず、製品の魅力を十分に伝えきれていないことを実感する日々が続いているという。このことは取材をした私たちも実感した。この度の取材は、コロナウイルス感染拡大が著しいことから急遽オンラインでの実施となった。取材を通して、三協立山の活動や雰囲気などを言葉によって十分理解することができた。しかしながら、実際に業務している姿を目にすることなどはできず、言葉だけだとぼんやりとしたイメージで刻まれてしまう部分も多くあると感じた。私たちも、砂原さんが言うように直接のコミュニケーションには大きな意味があると実感した取材であった。

あたりまえのことをあたりまえに

 今回、人事部の永森智博さんにも取材させていただいた。誰しも学生と、社会人として生きることとでは、大きな隔たりがあると考えるのではないだろうか。確かに責任や覚悟の重さに違いはあるだろう。しかし、永森さんにお尋ねすると、社会で生きていくために意識していることは、「いつまでも学び続けること」と「いつまでも積極的ながらも謙虚でいること」。さらに、社会で必要とされている人間は「約束を守る人」、「時間を守る人」であるという。つまり、「あたりまえのことをあたりまえに」やれる人間が必要とされているのだ。これらは、日頃の生活から意識し習慣とすべきことであると気付かされた。取材をしたのは全員一年生で、就職活動はまだ先のことである。しかし、採用などを担当する人事部の方からのお話をいただけたことは、非常に貴重な経験となった。


チーム紹介

原 康輔 (経営学部1年)
中島涼介 (法学部1年)
皿井崚介 (現代中国学部1年)
門田和子 (現代中国学部1年)

※本記事は2021年10月現在の内容となります。