viewpoint 業界
今や、私たちの生活にはなくてはならない存在となっているパン。
一日三食の食事のうち朝食はパンにしている家は多いのではないだろうか。
そもそもパン食が増えた理由として、主に三つある。一つ目は、家族構成の変化である。人口は減っているが、世帯数は増え、世帯当たりの人数は減っている。そのため、簡単に食事を済ませる人や済ませたい人が増加した。二つ目は、生活様式の変化である。24時間営業であるコンビニエンスストアなどの普及により、いつでも安くパンを買い求めることができるようになった。三つ目は、供給体制である。技術革新により、高品質で安全安心な製品を安価に安定して供給できるようになった。これらのことから、パン業界の売り上げは堅調な推移を見せているといえる。しかし、そんなパン業界だが問題視されていることもある。その一つは、日本の食料自給率の低さである。日本の食料自給率は38%であり、中でもパンに使われる国産小麦は15%ほどで、ほとんど輸入に頼っている状況にある。その他にも、食品ロス・給食でのパン離れ・TPPの行方なども大きな課題であるため、これらの動向に注目していく必要がある。
viewpoint 企業
山崎製パン株式会社(以下、「山崎製パン」)は昭和23年に創業され、現在は東京都千代田区に本社を置く日本最大、世界でも第二位の規模の製パン企業だ。
山崎製パンは「良品廉価」と「顧客本位」という企業理念のもと「真に価値ある製品と真に価値あるサービスの提供」に挑戦している。特に「顧客本位」においてはライバル企業に目を向けるのではなくお客様の第一を考えている。さらに、山崎製パンの最大の魅力は、オンリーワンビジネスモデルとして、全国各工場での生産、フレッシュな製品を届ける物流、デイリーヤマザキでの販売を自社で行う体制だ。さらには、そのいずれにかかわっている人でも新製品のアイデアを出せるということだ。そのため年間でも商品開発で3000~5000種類もの新製品が生み出されている。こういった製品開発力は他に無い。国内シェアNO.1 であるのもうなずけるのではないだろうか。