文字サイズ
所在地名古屋市港区港町1番11号
設立昭和26年(1951年)9月8日
代表者管理者 愛知県知事 大村 秀章 氏
(令和元年9月8日から現在)
※愛知県知事と名古屋市長が2年交替で就任
従業員数619人(令和2年4月1日現在)

viewpoint 業界

 公務員とは、国や地方公共団体などの職員として、営利を目的とせず社会の土台をつくりだし支える仕事を担う職業である。そして、公務員の仕事は国家公務員(日本全体を支える分野別スペシャリスト)と地方公務員(地域住民を支えるゼネラリスト)の大きく2つに大別され、その中でも細かく職種が分かれている。例えば、国家公務員には労働基準監督官や裁判所職員、国税専門官などが、地方公務員には県庁・市役所・区役所などに勤務する職員(行政事務、技術職、心理職、福祉職等)、公立学校の事務職員、警察官や消防官などがある。また、日本の公務員全体の約8割以上が地方公務員である。

viewpoint 企業

 名古屋港管理組合は、名古屋港を国際港湾として開発・発展させるために愛知県及び名古屋市を母体として一部事務組合形式で設立された特別地方公共団体であり、名古屋港の港湾管理者として名古屋港の開発・運営から将来計画の策定、船舶に対する諸サービスまで多岐にわたる業務に携わっている。この特別地方公共団体とは、日本の地方公共団体のうち、普通地方公共団体(都道府県、市町村)以外の法人のことである。また、名古屋港管理組合は、企画調整室、総務部、港営部、建設部、監査委員事務局、議会事務局と大きく分けて6つの組織に分かれて業務を行っている。そして、名古屋港管理組合はワークライフバランスを推進するための制度が整っており、年次休暇の取得範囲でアニバーサリー休暇(子供の誕生日などの記念日に取得する休暇)やプラスワン休暇(土日の前後などに取得することにより、連休を取るというもの)などを利用する職員が多く、年次休暇の取得率が高い。2019年の取得率は平均15.7日で、地方自治体の平均11.7日と比較すると高いことが分かる。


名古屋港管理組合で働くOB・OG

名古屋港管理組合
村上 久弥 氏
港営部 管財課 管理第二係
2017年度 法学部 卒業

榊原 千尋 氏
総務部 職員課 給与係
2018年度 文学部 卒業


学生時代とイメージ

 今回の取材には、本学を卒業された村上さんと榊原さんが協力してくださった。村上さんは港営部管財課管理第二係に配属されており、一般業者・企業に対する管理組合の土地の賃貸に関する仕事を行っている。榊原さんは総務部職員課の給与係に配属されており、法律や条例に基づいて、職員手当の管理や運用を担当している。取材を通して、お二方が名古屋港管理組合に入庁するまでの経緯を聞く事ができた。
 村上さんは高校生の時から海に関わる仕事がしたいという思いを持っていた。高校時代の恩師に名古屋港管理組合を紹介され、大学は公務員に強い愛知大学の法学部に進学する事に決めた。大学時代には官公庁セミナーに参加した。そこで名古屋港管理組合の職員の方が仕事について楽しそうに話をしており、その印象が良かったそうだ。「説明会に来られた職員の方々が自分たちの仕事に誇りを持っているようで、社会人は楽しいかも?と感じた。」と話していた。
 榊原さんは大学三年生の時、官公庁の説明会に参加して名古屋港管理組合を知った。学生時代から地元に貢献したいという思いが強く、漠然と公務員を目指していた。その時に名古屋港管理組合を知り、港で働く仕事への興味を持ったそうだ。「名古屋港管理組合の説明会で気さくな職員が多く、職場の雰囲気が良いイメージがあった事が一番の魅力だった。」と話していた。
 

名古屋港管理組合への想い

 さらに、取材を通してお二方の向上心の強さを知る事ができた。村上さんと榊原さんのお二方に、名古屋港管理組合の一員としての今後の目標を伺った。
 村上さんは、異動することによって得られる名古屋港の知識を蓄積したいと話された。そして、「周りからの信頼を得られる一人前の職員になること。そのために、いつの年代でも変わらず勉強する意欲と学ぶ気持ちを常に持ち続けたい。」と仰っていた。
 榊原さんは、「給与の仕事でさらに経験を積んだ上で、今後他の部署への異動を通じて様々な仕事を経験したい。そして、異動した先で異動前の部署での経験を生かしたい。」と仰っていた。名古屋港管理組合は4つの部署と2つの局があり、それぞれの分野で仕事をすることで名古屋港をより深く知る事ができる、とのことだ。
お二方とも仕事の経験を通じて、今後さらにスキルアップしたいと話された。

港湾行政に特化した公務員

 公務員の仕事はデスクワークのみだと思っていないだろうか。職種にかかわらず、現場での作業や立ち合いや、名古屋港の広報のためのイベント、また、大型客船や練習船が名古屋港に入港した際には、式典の運営や船の出迎えなどをすることもある。デスクワークだけではなく、庁舎の外に出る仕事も数多ある。
 名古屋港管理組合では、様々なレクリエーションが行われている。例えば、ハイキングやボウリング大会が開催されている。また、テニス部や茶道部、写真部などクラブ活動にも参加している職員も多いという。これらのクラブ活動やレクリエーションは同期や普段あまりかかわることのできない他部署の職員と親睦を深めるきっかけとなる。


名古屋港管理組合の魅力

column 発見

 総務部の野々山さんに名古屋港管理組合の仕事の魅力についてお尋ねした。すると、「海で働けること」だと教えてくださった。出勤すると庁舎から入港するクルーズ船や練習船が見える。潮風を感じながら海沿いで働くことができる。これは、他の職業ではなかなかできないことだと嬉しそうに仰っていた。私もいつかこんな風に、自分の職場を自慢気に話せる日がくるように、将来を形作る今の大学生活を充実させたいと感じた。
 そしてなにより、取材を通して一番感じたのは職場の雰囲気の良さだった。取材させて頂いたお三方は、良い意味で立場の上下関係を感じさせないような空気感だった。このような名古屋港管理組合の職場の働きやすさが、職員の仕事に対する熱意や誠実さに繋がっているように思う。野々山さんは、ワークライフバランスを重要視されていて、メリハリをつけて仕事をこなし、年次休暇など制度をうまく活用している職員が多いと仰っていた。このような環境で自分の目標を定め、達成のための具体的な方法を考え、同期や上司と関わりながら実行する。そんな素敵な職場を取材させて頂けたことに感謝すると同時に、大学時代から向上心を持ち様々な経験を積み、熱量を持った学生でいたいと思う。






チーム紹介

岩永 真有 (現代中国学部2年)
宇佐美 優衣(経営学部2年)
加藤 絵梨香(経営学部1年)
安藤 直亮     (経済学部1年)

※本記事は2020年12月現在の内容となります。