「営業」という仕事をされている中での「工夫」
私たち学生から見て、お二人が就かれている「営業」という仕事に対するイメージを問われて最初に思い浮かぶことが「ノルマ」という言葉であると思う。実際にお二人にお伺いしたところ、営業職に「ノルマ」というものは存在していた。
営業職を務められる中で神戸さんは、一人で行うのが営業職だけれど、自分の評価は所属している支店の評価に繋がることを意識してみえた。そして、山本さんは、現在所属されているウィメンズグループ(ウィメンズコーディネーター)は、営業先である産婦人科を担当者毎に訪問または、メーカーや営業担当者と一緒に同行訪問し営業活動を行っています。一般の営業職との相違点は「ノルマ」が無いため、営業職との差異化を求められており、今後ウィメンズコーディネーターが出来る事や、やりがいを模索していると言われていた。
このように同じ営業職でも、所属している部署によって活動は異なっている。しかし、その活動の中での「ノルマ」というものの捉え方は共通していた。
「ノルマ」には計画や数字の目標などは確かに存在するが、それをどう達成するのかという「工夫」は自ら考えることであるという点だ。その工夫の内容とは人によって異なり、神戸さんは「どの人にどういうところで信頼を勝ち取るか」「どう工夫をしたら目標を達成できるか」を考えられており、山本さんは「数字に届かなくとも、何がダメであったかを考えるきっかけになる」と仰った。このようにお二人とも「ノルマ」に向き合う中での自分自身の考え方を確立されていた。お二人とも「ノルマ」をあくまでも「指標」とし、自分が「工夫」するための「材料」に変換されていることがわかった。神戸さんは、「どうやって達成することができるかを考えることが楽しい」と仰っており、その上で結果を出すことをやりがいとされているという。私たちが取材させていただく上でお二方から感じたのはこれまでの取材内容が仕事をする上での「工夫」と仰ったが、それが「働く努力」であるのではないかと感じられた。
働くイメージをすることの大切さ
OBOGのお二方に、この医薬品卸会社であるメディセオの営業職を志望された経緯を伺うと、神戸さんは「医薬品卸業界の中で一番の売り上げを誇るメディセオなら将来的にも安定が見込めるため」と仰っていた。神戸さんは医薬品卸業の他にも様々な分野の企業を志望していたが、志望する上で重視していた点は「自分がそこに入りたいかどうか」ということであった。そのため、就職情報を取り扱っている媒体から情報を仕入れ、興味がある企業を全て受けてみることが大切だと仰った。実際にエントリーシートを提出し、選考をされる中でその会社の雰囲気、志望している同期の雰囲気を加味して、自分の働くイメージをしていくという流れで動いていたそうだ。
そのイメージをすることについて山本さんは、「仕事が生活のすべてを占めるわけではないため、働きながら私生活のイメージができるかどうか」を考えることであると述べられていた。「仕事の人間関係で悩みたくない」という希望を持たれていたため、神戸さんと同じように選考をされる中でメディセオの面接の中での人事の雰囲気や、同期の雰囲気から企業の雰囲気をイメージされて、ここで働こうと決められたそうだ。