福利厚生
育児休業復帰後について、浜松いわた信用金庫は3つの手厚いサポートを行っている。
まず1つ目は、復帰の際のコース選択である。浜松いわた信用金庫では、育児休業復帰時に、総合職か事務職、2つのコースのどちらかを選択することができる。総合職は育児休業前と変わらない業務に就く。そのため転勤や配置換えなどもあるが、給料や待遇はそのままだ。もう一方の事務職では、子を持つ職員に対するWLB(ワークライフバランス)の実現が可能だ。時短勤務の制度により、家事や育児に時間を使うことができる。
2つ目は復帰前訓練だ。これは、復帰の不安を軽減するためにある。子供の保育園には慣らし保育というものがあり、入園した際に1~2週間程度、通常の保育時間を短縮して行う期間がある。子供の慣らし期間と同時に、親も仕事の復習をするというものだ。これはきちんと給料が発生する。
3つ目は、e-learningサイトだ。e-learningサイトとは、職員が閲覧できるサイトであり、金庫内部の業務上の通達などをネットで確認することができる。これは休業中でも閲覧することができるため、スムーズな職場復帰を促している。また、仕事に関する自主学習もすることができるため、周りから取り残されることなく安心して復帰することができる。
以上、3つのサポートをあげたが、これらの基盤にあるのは周りの理解である。制度は周りの環境や理解があるから利用できる。育児のためには、遅く出勤することや早く退勤することが必要になることも多い。そのため、それらに臨機応変に対応できる制度に加え、周りの理解、そのどちらも兼ね備える浜松いわた信用金庫は本当の意味で育児支援が充実していると言える。
人で選んでもらうとは
2020年、日本がコロナ禍に陥った時、「取引先の中小企業が真っ先に浜松いわた信用金庫に相談に来てくれることが多かった」と尾関さんは語った。浜松いわた信用金庫のほかにも、地方銀行など数多の金融機関があるにもかかわらず、何かあった時に1番最初に相談に来てくれるというのは、普段から信頼関係を築いている証であると思う。それは普段から行っているレスポンスの早さにあり、問い合わせがあったその日に対応するということでお客様との信頼関係を高めている。
商品性で差をつけることが難しい金融商品は差別化が難しく似通ってしまうことが多い。それを納得して利用してもらうためには勧める渉外係の存在が大きい。「あの人が頼りになるから、あの人のお勧めなら利用してもいい」が目指すべき姿なのだと思った。尾関さんもお客様にとって有益なプランを紹介できた時や、金融商品のメリットを説明して、お客様に納得してもらえた時にやりがいを感じるとのことであった。
このように、お客様に納得してもらう説明をするにはどうすればいいのだろうか。人事部の倉田さんは、「自分のこれまでの経験やそれによって得た知識をもとに説得力を持って話せることが重要だ」と言う。また、「お客様と対面したときの第一印象はとても大事だ」とも言った。人との関わりを好み、その関係性を大切にできる方が求められる人材なのだとお話を聞いて感じた。