聴覚障がいのある子どもたちと行う、手話表現のワークショップ。 担当教員:文学部 教授 吉野 さつき
●私の研究テーマ
「文字デザインから手話表現の豊かさと魅力を伝える」卒業制作では、「ロゴゴロゴロカタチタチ」というプロジェクトをグループで企画しました。その企画の中で行なった活動の一つが、ろう学校の生徒が利用する放課後等デイサービスと共同で行ったワークショップです。明朝体やゴシック体など、豊橋にあるお店の看板に使われている文字のデザインを子どもたちが手話で表現し、その様子を撮影。映像は穂の国とよはし芸術劇場PLATで行われた展示の一部として上映しました。同じ単語でも文字のデザインが変わると手話も変わってしまうことに驚きました。このワークショップで、表現する上で文字や手話という視覚言語がはたす役割や性質を知ることができました。そのことを通してワークショップ参加者に手話表現の豊かさを伝え、手話や視覚を中心とする「ろう文化」への関心や理解を呼び起こすことができました。
●私の研究活動
障がい者の芸術文化活動を実践で学ぶ。「入門講義」でコンテンポラリーダンスやアートNPOについて学び、人と人をつなぐ芸術の力に魅力を感じました。なかでも関心を抱いたのが、障がい者による芸術文化活動です。ゼミの活動ではオノマトペを表現する展示を行ったり、幼児から高齢者まで幅広い年代の人々が参加するアートプロジェクトを企画・開催しました。卒業制作の展示の際には来場者から「手話に挑戦したいと思った」などの反応があり、当初のねらい以上の成果を得ることができました。