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地域政策学部 各コース

食農環境コース

食の生産と消費を見つめ 地域活性化につなぐ

国際的な食料問題、わが国の食料自給率の低下、食の安全をおびやかす生産・流通上の問題、農業後継者不足や農地減少による生活環境・自然環境の悪化、さらに子どもの孤食化まで、食料の生産・消費をめぐる問題は多様化・複雑化しています。新たに誕生する「食農環境コース」では、こうした問題の解決につながる地域政策の立案・遂行を通して、農業や水産業を新たなコミュニティビジネスへと発展させ、ひいては地域活性化に貢献できる人材の育成をめざします。豊橋キャンパスがある東三河および遠州地域は全国でも有数の農業生産地です。この恵まれた環境を舞台として、農業の多様性と、環境維持をはじめとする農業の多面的な機能への理解を深めます。

食農環境コースの関心領域


ゼミナール・卒業研究テーマ

ゼミナールの主なテーマ
卒業研究の主なテーマ
想定される主な就職先

専門教育科目ピックアップ

地域政策学部 教授 功刀 由紀子
食品安全政策論
地域政策学部 教授 功刀 由紀子

食品安全政策の先駆性から公共政策の未来像を探る。

食品貿易のグローバル化により、私たちの食卓には世界中で生産された食品が並ぶようになりました。同時に、食品の安全性も国際的な問題へと拡大しています。とりわけ1990年代にイギリスに端を発した牛のBSE感染は、輸出された餌を介して世界中の牛に広まり世界の食卓に大きな打撃を与えました。今や食品の安全性確保は、重要な政治課題の一つです。国際的政府間機関であるCodex委員会が国際食品規格の策定や助言・指導など食品の安全確保に取り組んでおり、日本でも内閣府の食品安全委員会が、科学的知見に基づいた食品のリスク評価を行っています。授業では国内外の事例を挙げながら、食品の安全を確保するための政策や組織・行政の取り組みについて学びます。食品安全政策は、生産者よりも消費者の立場を重視するという点で非常に先進的な政策であり、他の公共政策の将来像を考える上でも重要な示唆に富んでいます。

公共政策コース

公共的な問題を発見し、解決策を提案する

地域や社会といった公共空間のあり方を、自治・行政・財政・福祉・安全などの面から具体的に考え、優れた政策提案能力を身につけます。それは、問題を発見する能力であり、また、データを集めて分析し、論理を組み立て、相手を説得する能力です。こうした能力を身につけるために、持続可能な自治体(市町村など)の財政や福祉、リスクコミュニケーション、合意形成のための自治や協働、政策のプロセスなどを学びます。フィールドワークやゼミでは、自治体の政策現場の課題を学生が自ら分析し、自治体に提案することも行います。他では得ることができない実践的学習を経て、住民や顧客が本当に望んでいることを読み解き、それに応える「地域貢献力」を養います。

ゼミナール・卒業研究テーマ

ゼミナールの主なテーマ
卒業研究の主なテーマ

専門教育科目ピックアップ

地方財政論
地域政策学部 教授 菊地 裕幸

住民自治を基本に、地方財政の未来像を考える。
地方財政は私たちの生活と密接に関わっています。たとえば公立の小中学校や高校、道路・公園・水道など、いずれも自治体の財源がなくては成り立たないサービスです。これまでの地方自治体は、地方交付税や国庫支出金など国の財源に支えられ、どこでも同程度のサービスを提供することができました。しかし国の財政状況の悪化や地方創生政策・地方分権改革の推進を背景に、これからの地方自治体には政府に依存しない自律的な姿勢が求められています。自治体に寄附することで地域の特産品を返礼に受け取る“ふるさと納税”などは、地域のPRを兼ねた財源確保の一例といえるでしょう。授業では地方財政の仕組みと課題について学び、地方の発展を促す財政のあり方について考えます。地方財政は政治家や行政だけの問題ではありません。“自分たちの生活は自分たちで守る”という住民自治の基本に立ち返り、住民一人ひとりの問題として考えてもらいたいと思います。

地域産業コース

地域貢献を踏まえた企業活動、自治体の産業政策を提言する

主に地域経済・産業の理論と現状、地域企業の事業活動、広域交通・情報といったインフラ整備、企業誘致といった行政の産業政策などについて学びます。学びの対象は一般企業の他、NPO・NGOや農協・病院などの非営利組織の活動などにもおよびます。地域社会には少子高齢化や人口減少、国際競争、生活格差などさまざまな問題が広がっています。こうした地域の問題を企業や行政とともに考え、問題の本質を明らかにし、政策を提言する力を養うことが本コースの目標です。そのために民間企業経営者や地方自治体の職員を講師に招いたり、産業見学会などを企画したりもします。地域経済の現場に学び、地域活性化の具体的提案を行うことが目標です。

ゼミナール・卒業研究テーマ

ゼミナールの主なテーマ
卒業研究の主なテーマ

専門教育科目ピックアップ

地域政策学部 教授 鈴木 誠
中小企業論
地域政策学部 教授 鈴木 誠

多面的に中小企業を学び、働き方を模索。
私たちが暮らす東海地方には優良な中小企業が集積しており、経済・雇用・地域貢献において重要な役割を担っています。この講義では、衣・食・住・福祉・エネルギー分野で活躍する東海地方の中小企業を学んだり、防災やコミュニティに貢献する企業活動も学びます。さらに、世界のファッションをリードする服地づくりに長けた企業や、東南アジアの大気汚染対策をサポートする企業などの事例もわかりやすく紹介し、中小企業の存在意義を再発見していきます。具体的な事例や現場の声から、経営実態だけでなく地域社会への貢献度や中小企業で働く意義を学び、新たな職業観の育成やキャリア形成へとつなげます。また本学部には公務員志望の学生も多いため、経営者や自治体とともに、中小企業振興基本条例を立案してきた私自身の経験も授業で解説します。その中で自分なりの職業選択の基準をみいだすと同時に、地域社会に役立つ働き方を模索してほしいと考えています。

まちづくりコース

魅力あるまちづくりのための実践的スキルを学ぶ

あなたは、自分が生活している「まち」のことをじっくりと考えたことはありますか?自分の「まち」にどのような問題があり、どうすれば魅力的な「まち」になるのだろう―そのように考えていくことが、「まちづくり」のスタートラインなのです。本コースでは、これからのまちづくりを担う人材を育てるために、都市・農村計画や地域構造などの基礎知識の修得、社会実験による問題発見と解決手法、GIS(Geographic Information System・地理情報システム)や住民参加によるワークショップ技術などの実践的学習を進めています。こうした技術修得の体験は、まちづくりだけでなく、行政・企業・NPOなどの活動に活かすことができます。まちづくりコースは「まちづくり」を実践します。

ゼミナール・卒業研究テーマ

ゼミナールの主なテーマ
卒業研究の主なテーマ

専門教育科目ピックアップ

地域資源論
地域政策学部 教授 駒木 伸比古

地域の資源を活かしたまちづくりを地理学の視点で考える。
まちづくりを考える上で大切なのが、「その地域にどのような産業や技術、歴史や文化があるか」ということです。たとえば本学部のある愛知県豊橋市なら、伝統文化の手筒花火、歴史ある路面電車などが思い浮かびます。また工業や農業、自然の景観にも豊橋の特色を見いだせるでしょう。こうした地域独自の資源を活かすことで、その土地の風土に合ったまちづくりが可能になります。授業では空間・場所・スケールをキーワードに地理学の視点を身につけ、その知見から地域資源の現状と成立背景、課題などを検討していきます。また、いくら魅力ある資源であっても、地域の人々に「活かしたい」という意思がなければ、活用することはできません。まちづくりの主役はあくまで地域住民であり、その土地に住む人々が自らの手で資源を活かすことが、持続的な地域活性化につながります。さまざまな事例の紹介とともに実際のまちづくりに関わる人から話を聞き、理論と実践の双方から地域資源の活用を考えられるようになることが目標です。

地域文化コース

多文化への理解を深め、地域文化の振興に活かす

それぞれの地域には、人々と自然環境との共生の中で築かれてきた文化があります。その地域文化がどのように形成されてきたのかについて知ることは、よりよい地場づくりに不可欠です。また、近年では、地域の文化が地域資源としてさまざまな形で活用される傾向にありますが、それは新たな地域文化の創出にもつながります。たとえば、地域の古いまち並みが保全されることで、観光資源として活用されることなどがそれにあたります。本コースでは、グローバルとローカルという2つの大きな視点から地域文化にアプローチするため、歴史地理学・文化人類学・民俗学・言語学・異文化論などについて学ぶことによって地域文化の振興を担う人材を育成します。

ゼミナール・卒業研究テーマ

ゼミナールの主なテーマ
卒業研究の主なテーマ

専門教育科目ピックアップ

地域政策学部 教授 安達理恵
英米の地域と文化
地域政策学部 教授 安達理恵

歴史と文化を学びツアープランを立案。
今や地方自治体や民間企業を含めたあらゆる産業において、グローバル化は避けられない状況となっています。それは地域を中心とした学びを展開する本学部でも同様で、世界を知りグローカルな視点を身につけることは不可欠といえます。そのため私の授業では、アメリカとイギリスの観光スポットを切り口として、それぞれの歴史と文化を学び、諸外国や異文化への関心を高めるとともに幅広い視野を養います。具体的には、まず個人で関心のある都市やテーマについて調べ、全員がプレゼンテ―ションを行います。その上で英米の歴史を象徴的に描いた映画を観賞したり、観光施設のパンフレットなどの資料から文化への理解を深め、グループで独自のツアープランを立案し発表します。その中で情報収集能力とプレゼンテーション能力も身につけます。また今後の留学や旅行も見据え、授業では基礎的なトラベル英会話についても講義を行い、語学力も養成します。

健康・スポーツコース

スポーツで地域に貢献できる人材を育てる

健康・スポーツコースのねらいは、少子高齢社会における健康づくりとスポーツ振興の政策や施策を学ぶことです。現代社会においてスポーツには、健康づくりだけでなく、まちづくりや地域経済の活性化の役割も期待されています。こうした中、スポーツを通じて地域社会が抱える課題の解決や地域貢献ができる人材を育成します。そのために、健康科学やトレーニング科学、健康スポーツ政策論や地域スポーツ運営論、スポーツ産業論やスポーツ経営学など、健康とスポーツに関する諸理論や科学的知見について幅広く学習します。本コースの特長は、地域貢献活動やスポーツ現場でのフィールド調査、インターンシップやボランティア体験などの多彩なフィールドワークにあります。

ゼミナール・卒業研究テーマ

ゼミナールの主なテーマ
卒業研究の主なテーマ

専門教育科目ピックアップ

スポーツ社会学
地域政策学部 教授 元 晶煜

社会に広く関わるスポーツの価値、可能性を見つめる。
現代社会においてスポーツは医療や福祉と同じく人間の権利であり、国や地方自治体の重要な政策となってきました。たとえば新城市で開催される自動車レースの「新城ラリー」では、約5万人の観客を誘致する規模となり、人口減少に悩む地域に大きな経済効果をもたらしています。アウトドアスポーツが若者の定住を促進するまちづくりのツールとして活用される他、サッカーに代表されるようにスポーツは世界の人々と共有できる文化の一つでもあります。スポーツ社会学は、このような社会におけるスポーツの価値や効用、可能性を探究する学問です。授業では自己実現の手段や遊びとしてのスポーツといったテーマのもと、全員で討論を重ねることで物事の本質を見いだす広い視野を養うと同時に、地域でのスポーツ指導やマネジメントを担うスポーツリーダーに必要な知識も身につけます。授業で得たスポーツの知見は、産業や観光、まちづくりなど社会の幅広い分野で活用できるはずです。