個人に合わせたキャリアアップの実現
ホテル業務は大きく「総合職」「調理職」「技術職」に分けられる。「総合職」は、フロント業務を担う「宿泊部」、レストラン業務を担う「料飲部」、予約管理やセールス業務を担う
「予約部・営業部」、総務・人事・経理などを担う「管理部」から成る。
「調理職」は和洋中・製菓の調理業務を担う「調理部」がある。「技術職」は、日々の点検に加えて、年末に三日間にわたって行われる大規模なメンテナンスを主とする「施設部」がある。
また、それぞれの部署によってキャリアの歩み方も変わってくる。
調理職では、一年目に和食・中華・洋食・製菓の分野を約 3 ヶ月ごとに習得する。2 年目に配属先を決定後、将来
の料理長候補として一人前の料理人を目指す。しかし、配属後も違うジャンルへの挑戦が可能な環境も整っている。総合職では、入社後、お客様にいちばん近い仕事である「料飲部」
からスタート。
その後、個人の適正と希望に応じて「ジョブローテーション」を繰り返しながら、ホテルの将来を担う「人財」へとステップアップしていく。
こうして、経験を重ねてキャリアを積んでいく高山グリーンホテルには、所属部署が決定した後でも、個人の希望に応じて異動が可能である。例えば、「お客様とコミュニケーションを重ね、直接笑顔に触れられる仕事がしたい」とのことで調理部から、フロントに立つ宿泊部に異動した例があるそうだ。このように従業員一人一人が働きやすい環境が整っている。
福利厚生の充実
高山グリーンホテルは、福利厚生が充実している。
BBQ 大会や社員旅行などのイベントが度々開催されており、社員同士の交流が盛んである。
また、あいさつが飛び交う環境であり、上下関係や部署に関わらず、社員同士の距離が近い職場であるそうだ。
その為、チームワークがよく、助けを呼べば誰かがすぐに駆けつけてくれる職場になっている。
また福利厚生の具体例としては、各種社会保険・退職金制度財形貯蓄・ホテル内利用割引などが挙げられる。
また、葬式や結婚式などの冠婚葬祭や、介護・育児のための特別休暇もとりやすい。
そのため、10 代から 30 代で 90 パーセント以上の社員が福利厚生や休暇制度を活用しており、ワークライフバランスが整った職場であるともいえる。
求められる人材
求められる人材としては、「高いホスピタリティ」と「コミュニケーション能力」を持つ人物である。
お客様を心から歓迎し、「喜んでもらいたい」という気持ちを持ち、相手のニーズを察してそれ以上の対応ができることが重要視されている。
また、お客様だけでなく、共に働く仲間とも円滑にコミュニケーションを取れることが求められる。
また、必ずしも資格が必要なわけではなく、就職後に取得するケースも多い。
例えば、衛生管理者やレストランサービス技能検定(HRS)などを取得する従業員がいる。
さらに、語学力についても入社時点で必須というわけではないが、接客をより楽しむために、積極的に学ぶことが勧められている。
このように、専門的な知識や資格よりも、まずは人と関わる姿勢や前向きな学びの姿勢が重視されている。
就活生に伝えたいメッセージ
就活生に対して、今回お話を伺った加藤様からは、「感謝の気持ちを持つことを忘れないでほしい」とのメッセージをいただいた。
感謝の気持ちを持つと「当たり前はない」ということに気づき、人に優しく、少しの気遣いが「事前に」できるようになる。
加藤様はコロナ禍でホテルが 3 ヶ月休業した際に静かなロビーを見渡して、お客様がいること、従業員が働いていることが「当たり前ではない」と実感したそうだ。そのような経験から「日々感謝の気持ちをもって働くことが必要である」と教えていただいた。
また、「初めの数ヶ月は吸収の期間であり、ホテル業界などの特定業種は特に初めから希望する部署に配属されるとは限らない。しかしそこでの経験から新しい知識やキャリアアップへとつながるスキルを身につけられる。」との応援メッセージもいただいた。