「愛知大学」という校名は、フィロソフィアによっています。単なる場所的な契機からではなく、「愛知」すなわち「知=智を愛する」という抽象的な言葉のうちに、創立者達の「本学をして永遠に智を愛する者達の殿堂たらしめよ」との崇高な理想がこめられ、この名称が選ばれました。
校章は愛知大学の「愛」と「大」を組み合わせて図案化したもので、簡素なデザインで愛大を強調することによって、建学の精神のもとにたゆまぬ歩みを続ける決意と誇りを表現しています。制定は1947(昭和22)年6月。制作は岸田劉生氏門下の高須光治氏の原案です。
なお、日本近代絵画の巨匠である岸田劉生の父は岸田吟香といい、荒尾精らを育て支援して東亜同文会創設にいたらしめた明治維新期の国際人であり、その縁には興味深いものがあります。
(愛知大学東亜同文書院ブックレット別冊『愛知大学の創成期の群像 写真集』より)