Viewpoint;工具メーカー業界の現状
工具メーカーとは原材料などを加工することで工具製品を生産し、提供する企業を指します。製造業は日本のGDPの2割を占める基幹産業であり、優れたモノづくりが日本の産業や文化の発展を支えてきた。
工具というものに対しては普段あまり私たちが目を向けることは少ないが、自動車や航空宇宙産業などでの部品としての裏方のポジションで非常に重要な役割を担っている。
ただ、メーカー業界の現状としては近年、競争力の低下が叫ばれている。その背景には人材や材料にかかるコストの高騰、さらには、技術力の高い人材の高齢化や海外進出による退職、人材不足が重なっている。
そのため、日本のメーカー業界では、海外市場の開拓や製造・輸送コストの削減を狙った動きが見られる。
Viewpoint;オーエスジー株式会社の役割
オーエスジー株式会社は1938年に設立され、愛知県豊川市本野ヶ原に本社を構えている。
世界トップシェアであるタップやドリルなどといった工具を製造し、自動車、金型、航空宇宙、エネルギー、重工・建機産業など多岐にわたる製造現場で使用されており、世界に誇る高い技術力を持っている。
ここで「タップ」というものはあまり聞きなじみがないかもしれないが、タップというものは下穴に対してねじを受け入れるための「めねじ」を作成するためのものである。
オーエスジー株式会社は工具メーカーの中でも特に「総合工具メーカー」として、生産だけでなく、生産から販売までの流れのすべてを担っている企業である。
拠点は日本だけでなく、アジアやアメリカ、欧州など世界33ヶ国に製造・販売拠点を配置している。働きやすい職場にするために、障がい者雇用の取り組みや、女性キャリア推進を行っている。
また、休暇の取得のしやすさにも力を入れており、女性の育児休暇はもちろんの事、男性の育児休暇の推進、バースデー休暇の実施などといった取り組みを行っている。企業理念としては「地球会社」という地球全体を単一の市場として捉え、地球的視野で事業を展開することを目指している。