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愛知大学低年次キャリアデザインプログラム「ホワイト企業探訪記」
中伝毛織株式会社
私たちは、私たちの物造りを通して
関わる全ての、人、企業、環境が、互いに皆感謝し
幸せになる会社を目指します。

所在地愛知県一宮市三条字郷内西1688
創立
昭和35年12月
代表者代表取締役社長 中島 幸介
従業員数141名(含むパート 22名)

viewpoint;業界

毛織物業界は、羊毛などの獣毛繊維を原料として糸の紡績から織物、編物、染色整理、縫合までの一連の工程を経て、スーツ、コート、セーターなど私たちの生活に欠かせない製品を生産する業界である。
近年では、それぞれの工程を専門とする企業も増え、分業化、専門化が進んでいる。

毛織物業界の社会的意義として、衣服やインテリア用品を通して、人々の生活の質の向上に貢献している点と製品を供給するだけでなく、「誰のどんな課題を解決するのか」という視点において重要な役割を補っている点とサステナビリティの地球環境への意識が高まっている点である。

人々の生活の質の向上に貢献している点において、特に衣服は四季の移り変わりがはっきりとしているため、日本の気候風土での保温性、吸収性、放湿性に優れた天然繊維である羊毛は快適な衣服素材として古くから人々に愛されてきた。

「誰のどんな課題を解決するのか」という点について、例えば、ファッション業界においてデザイナーの創造性を形にする素材を提供し、消費者の個性やニーズに合わせた多様な衣服を生み出すことを可能にしている。保温性に優れたセーターやカーディガンは寒い季節に人々を暖かく包み込み、快適な日常生活をサポートしている。

地球環境の取り組みについては、羊毛は再生可能な天然資源で、適切な管理の下で生産されたものは土壌や水資源への負担が少なく、環境にやさしい素材として見直されている。

このように毛織物業界は、日本の伝統的な技術と素材を生かしながら人々の生活の質の向上、ファッション文化の発展、持続可能な社会の実現に貢献している重要な産業である。

viewpoint;企業

中伝毛織株式会社は、愛知県一宮市に本社を構える企業である。

創業は、昭和6年からで約94年も長く続いており、日本最大の毛織物産地として知られる尾州地域の老舗毛織物メーカーである。

一つの強みとして、多様な織機の種類が挙げられる。
例えば、日本に一つしかないレピア型織機は、積極レピア方式という横糸が様々な方向に動いて対応できる方式で幅広い素材に対応でき、色の組み合わせも自由にできる非常にハイスペックな織機である。
そして伝統的な一貫生産体制を実施しており、染色、織り、編み、整理といった生地製造のすべての工程を自社で一貫して行っており、幅広い要望に応えることができるという強みがある。

自社ブランドも立ち上げており、イタリアのテキスタイルデザイナーとのコラボにより実現したテクスターは100年以上続くオリジナルブランドである。

viewpoint;健康経営

健康経営とは、企業が社員の健康を重視し、経営的観点からその健康を維持、向上させることまたそれを実践することである。
社員が健康であることは、生産性や作業効率を向上させることができ、また組織の活性化にも影響を与えると期待されている。

ここからは中伝毛織株式会社がどのような経緯で健康経営をはじめ、具体的にどんなことを行っているのかを紹介していきたい。

初めに、中伝毛織株式会社は健康経営への取り組みを「意識して始めたわけではない。」
社員のために日頃から行っていたことが健康経営へと繋がっていったのである。

具体例として健康診断やインフルエンザの予防接種に対する補助金の給付、禁煙者への手当などが挙げられる。
こういった取り組みをすることで社員一人一人の健康に対する意識を高めていったのだ。

また、中伝毛織株式会社は女性が働くことにも焦点を当てている。
しかしながら女性も大切な労働力の1つだと考えている一方で女性は結婚や育児によって仕事を休むことが強いられることが多い。
そこで女性が仕事復帰しやすいように様々な取り組みを行っている。
1.幼稚園に入る際の手当
2.小学校高学年の子どもを預けた際の手当
3.大型休み時、子供を預ける際の手当
これらの取り組みのように仕事復帰をするうえで女性が抱える問題に向き合うことで働きやすい職場を作っている。

このように積極的に健康経営に取り組んだ結果、中伝毛織株式会社はBright500、work with Pride 2024ゴールドを獲得している。

 

column 発見

今回中伝毛織株式会社の取材を通して、毛織物業界を学べたと同時に、健康経営について深く理解することができた。

また、単に健康経営に取り組んでいるのではなく、社員の立場に立って今何が必要なのかを考えて実践に移している姿がとても印象的だった。
特に、現在多くの企業で問題となっている「女性の働き方の在り方」に対して中伝毛織株式会社は真摯に向き合っていると感じられた。
実際、「育児をする女性にとってどのような制度があれば仕事復帰しやすいか」という観点から考えた結果、多くの補助制度が整えられた。

今回の取材の中でも私たちが質問したことに対して、回答だけでなくその背景や関連する内容まで丁寧に説明してくださった姿から、日頃から社員一人一人に向き合っているからこその姿勢なのだと感じた。

このように中伝毛織株式会社は時代の流れに柔軟に対応しながら会社経営を行ってきたと言える。
しかしどの時代においても社員と向き合って接していることには変わらない。
だからこそホワイト企業として成長し続けているのだと今回の取材を通して感じた。


チーム紹介

小山 結衣 (国際コミュニケーション学部1年)
鈴木 佑奈 (国際コミュニケーション学部1年)

※本記事は2026年1月現在の内容となります。