文字サイズ
所在地愛知県名古屋市中区金山五丁目14番2号
設立1928年(昭和3年)
代表者川中 喜雄
従業員数406人(2022年7月現在)

viewpoint 業界

建設業界では、住宅をはじめ、超高層マンションやビル、さらには空港やダムなどあらゆる建築物の建設や土木工事を、一方、設備工事業界は、電気工事や空調工事、上下水道の給排水工事など建築物に付随する設備全般の工事を担っている。
建築物により、規模や用途、工事方法などが異なるため、個別に生産計画を立てる必要があり、顧客の注文を受けてから生産をスタートする「受注生産方式」を取るのが建設業界の大きな特徴である。

viewpoint 企業

大有建設株式会社は、1928年に創業された愛知県名古屋市中区金山に本社を置く企業で平成30年9月に創立90周年を迎えた。
経営理念は、「信用と知恵と和をもって、安心・快適な生活環境づくりに貢献する」であり、これはお客様のニーズも考える一方で、「安心・快適・まちづくり」を基盤とした研究・開発・・施工技術に努めるという思いが込められている。
道路工事を含む建設業、アスファルト・コンクリートの製品製造・販売業を中心に、環境事業、舗装に関する研究機関、海外事業、アグリ事業など多岐にわたって活躍する企業である。

大切な人が安心できる環境づくり

大有建設株式会社
総務部 安全管理課
 伊藤 直樹 氏

事業内容

道路工事は大有建設の創業以来、続けられている事業である。
その歴史のある事業だからこそ出来る技術と先駆けの方法の模索など常に挑戦し続けている。他にも多くの事業が始められている。
例えば、道路舗装に関する研究機関は、このエリア(東海圏)では唯一の機関である。この研究機関のおかげで、より高い品質のサービスを提供できている。
また、2007年に海外事業部を発足し、中国・タイ・ベトナムなどで成功をおさめた。
2020年に建設業の会社としては、珍しいアグリ事業をスタートさせ現在、高糖度トマトの栽培を行い、これからは農業系学生を採用し他の農作物への展開を考えている。
コロナウイルスの影響でこのような事業にもそれぞれ変化があった。
建設業では官公庁からの依頼が多く来て、変化はあまりなかったが、海外事業で働いている従業員の人達が日本へ帰る事への難しさがあった。
しかし、大きな変化というのは大有建設には特には起こらなかった。

“社員の働きやすい会社”を目指して

大有建設の強みとして、舗装・研究施設等の技術力が根底にあるのは言うまでもないが、ここまで巨大な組織に発展させた要因はもちろんそれだけではない。
大有建設は『社員の働きやすい会社』を目指して様々な取り組みを行なってきた。

健康経営

大有建設では健康経営を取り入れている。
平成27年頃から生活習慣病予防検診の結果で保健指導を行うなど、協会けんぽ愛知支部との関わりの中で健康宣言を立てたことがきっかけとなった。
健康診断・インフルエンザの予防接種・女性のがん検診の費用負担、ストレスチェックの実施など、従業員のために健康保持・増進を重視した取り組みを推進している。
また、近年では自販機にジュースのカロリー表示、階段に消費カロリーの掲示をするなど大有建設独自の取り組みも積極的に行なっている。
コロナ禍では、オンライン上で企業対抗のウォーキングイベントに参加するなど、あらゆる状況に臨機応変に対応しながら健康経営を続けてきたのだ。
それらの取り組みが正式に評価され、日本健康会議より、「健康経営優良法人2022-中小規模法人部門(ブライト500)」に2年連続で認定されている。
健康経営に対する積極的な取り組みは、新しい人材を迎えるにあたって大有建設の大きな魅力の一つになるであろう。

“福利厚生“の手厚さ

大有建設の福利厚生の手厚さは社員が直接実感できる魅力の一つだ。
家賃や奨学金の負担、全国各地に社宅・寮の設置、資格取得奨励金制度、ディズニーランド優待券の発行などの福利厚生が充実している。
社員が働きやすい会社を意識するだけでなく、資格取得などに挑戦しやすい環境を提供し続けることで個々の能力アップの促進、そして結果的に会社全体のレベルアップにも繋げられていると考える。
また、2022年10月1日の育児介護休業法の改正に伴い、大有建設は独自の新制度を設けた。
これまでは育児休業期間中は無給であったのが最大10日分の給与補償を受けられるようになるなど、従業員が様々な働き方を選択できるようになったのは男女関係なく仕事を続けていく上で必要な変化だ。
大有建設は仕事の枠内のみでなく、子育てや休養といった仕事以外のことまでサポートが行き届いている社員のことを第一に考える会社である。

取材を通してわかったこと

column 発見

今回の取材を通して特に印象的だったことがある。
それは就職試験において何を最も重要視して採用しているかを質問した際、学歴や資格の有無ではなく、人とコミュニケーションが取れるかどうかであった。
特に大有建設では現場で人と関わる機会が多く、様々な人や企業と協力して事業を進めていかなければならない。
そのため、特にコミュニケーション能力は重要視している。
求められていることは何か特別な能力ではなくこれまでの過程で学んできたことであり、非常に印象的であった。
このホワイト企業探訪記を通して我々は一つの業界・企業のこと、そして社会で求められる能力を深く知ることができた。
それと同時に我々はこの社会で生き抜いていくためにはまだまだ未熟過ぎると痛感した。
この先の就職活動のために今回の活動を通して学んだことを活かしていきたいと考える。


チーム紹介

林 実央   (現代中国学部2年)
加藤 晴廉  (経営学部2年)
鈴木 琳太郎 (地域政策学部1年)

※本記事は2023年3月現在の内容となります。