更なる飛躍への秘訣
アルフレッサ株式会社が医療用医薬品卸売業で売上No.1を誇るには2つの理由がある。
まず1つ目に「営業の人数」である。アルフレッサの営業の人数は約2000人と多いため、エリアに対する営業の数を多く配置することができる。そのため、1人あたりの担当施設の数を減らすことができ、1つ1つの営業先にしっかりと時間をかけることができると岡野さんは話していた。
そして2つ目は「アイテムの数」である。アルフレッサは、医薬品に留まらず、検査試薬、レントゲンやMRIなどの医療に関わる、あらゆるモノを取り扱っている。その数は35万アイテム、メーカーは国内外合わせて1000社に及ぶ。これら膨大な数のアイテムや情報を全て把握することは到底難しい。同じ病気に対する医薬品でも何十社のメーカーから仕入れており、それぞれ特徴が違っているため、ある程度の知識は持っていなければならない。そのため、入社当初は頭が追いつかなくなる時もあり、苦労したと語った。しかし、失敗や日々の学びから得た知識の上乗せにより、お得意先のニーズに合った情報を届けることができ感謝された時や、数字として業績を残すことができた時にやりがいを感じるという。また、アルフレッサが担当している得意先には、競合他社の営業の方々も存在する。その中で自社と比較をして勝負をすることが楽しいと笑顔で語ってくれた。
MSで活躍する人の特徴として「日々の努力を欠かさない人・同じ失敗をしない人・人当たりの良い人」だと岡野さんは語るが、この取材を通して、岡野さんもその人物像に当てはまると感じた。アルフレッサで活躍している人は様々なタイプの人がいるが、負けず嫌いで、日々の努力を惜しまず仕事をこなす「人財」こそ、アルフレッサを躍進させる原動力となっているだろう。
入社は通過点
コロナ禍となった現在、岡野さんは働き方の変化をプラスに捉えている。働き方が大きく変わったことはないが、一部のお得意先とのリモートを使った面会や、働く時間の短縮があった。そしてこの変化こそが、今までの仕事内容の効率化に繋がったという。コロナの影響で緊急事態宣言があった時は、通常の営業の仕事が減り、その分医薬品などの配達の仕事に回って対応していた時期もあったという。コロナ禍によって営業が短縮になり、経営困難な状況に陥ってしまう会社がある。しかし、その中でも医療用医薬品はどのような状況下においても安定供給が必要不可欠である。そのため、アルフレッサは医薬品卸売業者であるからこそ仕事に対して大きな変化がなく、むしろコロナをプラスに考えて仕事をしていたことを知った。
「会社に入ってからどんな力を身につけたいかを考えてください。」
これは、1度就職活動を経験した岡野さんからのメッセージである。会社に入る事がゴールだと思いがちであるが、入社はあくまで通過点なのだと改めて感じることができた。目の前の事に囚われるのではなく、将来を見据えて自分はどうなりたいのかを考えること。どんな状況下においても進化し続ける気持ちを忘れずに、向上心を持つこと。これらのことを岡野さんから教えていただいた。
コロナ禍・少子高齢化といった様々な社会問題を抱える今、医療機関と薬からその先の患者様を繋ぎ、変化を続けるアルフレッサの今後が見逃せない。