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所在地愛知県常滑市セントレア一丁目1番地
設立日2003年 5月1日
代表者代表取締役社長 犬塚 力(いぬづか りき)
従業員数668人 【役員(常勤)含む (2020年1月1日現在)】

viewpoint 業界

  近年、航空業界は訪日外国人旅行者の増加や、アジアの経済成長を背景に業績は 増加傾向にある。これまでに日本人はもちろん訪日外国人を迎え入れる玄関口として、空港は世界に誇れる最高度のサービスを提供してきた。2000年代航空業界は、バブル崩壊や原油価格の高騰により低迷を続けていたが、ここ数年日本国内の空港で滑走路の増加や、LCC(Low Cost Carrier)「格安航空会社」の拡大により効率的に搭乗客増加を実現させている。LCCの拡大による価格競争を勝ち抜くために、サービスの面での充実度に注目し、ワンランク上のサービス提供を目標に進化し続けている。これから2020年東京オリンピック・パラリンピックや2025年日本国際博覧会に向けて、 訪日外国人の増加が見込まれる。外国人が日本を訪れるきっかけとなり、 日本人には日本の素晴らしさを伝える使命があるだろう。航空業界は常に訪日外国人と対面する業界として、最前線で挑み続けるのである。

viewpoint 企業

 中部国際空港株式会社100%出資のグループ会社の一つとして2003年に設立。2005年にセントレアが開港し、中部国際空港株式会社グループの中で唯一、顧客接点を持つ会社として存在している。セントレアはSKYTRAX社が実施する顧客サービスに関する国際空港評価において、「The World’s Best Regional Airport」で5年連続世界1位、「Best Regional Airport Asia Award」では9年連続アジア第1位に輝いており、中部国際空港旅客サービス株式会社が提供するサービスの質が世界からも高い評価を受けていることがわかる。そしてセントレアには、2018年10月にFlight of Dreams、2019年9月に第2ターミナルが創設されたことにより、さらなる空港利用者数の増加が期待される。そのため、旅客サービス株式会社では”お客様よし““従業員よし”“会社よし”“地域よし“の4つをマネジメント判断基準とする「四方よし」を定め、常に新しいことを起こそうと挑戦し続けている。中部国際空港旅客サービス株式会社は、これからもセントレアと共に発展し、世界に誇れる最高のサービスを提供していくだろう。

「夢と笑顔」があふれる空港づくり

中部国際空港旅客サービス株式会社
松井 亮太 氏
総務部 人材開発グループ

人が財産、人で成り立つ会社

 松井亮太様は、中部国際空港旅客サービス株式会社の総務部人材開発グループにおいて採用担当をしている。入社して2年間は免税店のお酒・たばこ売り場で勤務され、その後5、6年間は企画の部署で広告代理店事業の立ち上げや増え始めていた中国系の団体旅行客を対象とした、免税店販売促進企画を、在名古屋の中国系の代理店と共に推し進めた。その後約3年間は中部国際空港株式会社の商業事業部へ出向し、2016年に帰任後、2年間免税店の時計売場の店長として勤務された。そして2018年4月から現在に至るまで、採用担当として勤務されている。
松井様が考える一緒に働きたいと思う人は、コミュニケーションを取るのが好き、人が好きな人だ。また話しかけやすい人、つまり柔らかさを兼ね備えていることもコミュニケーションの一つだと教わった。
松井様は取材の中で旅客サービスは“人が財産、人で成り立つ会社” と仰っていた。旅客サービス株式会社で働く全ての人が、一人一人接客が好きでお客様をほっておけないという気持ち、自然に出てくる優しさを持ち合わせている。また、お客様第一のサービスを提供するための人材育成に力を入れており、マナー研修や語学研修、さらに資格制度の支援も行っている。充実している人材育成や、従業員一人一人の思いこそセントレアが高い評価を受けている事に繋がっていると強く感じた。

中部国際空港旅客サービス株式会社
山岸 あゆみ 氏
マネージャー ジェネラリスト職(総合職)
2003年度 国際コミュニケーション学部 卒業

新しいことに挑戦できる場所

 本学 OG 山岸あゆみ様は、中部国際空港旅客サービス株式会社の販売業務部において免税売店Ⅱのマネージャーとして勤務している。入社当初は名古屋飛行場(通称:県営名古屋空港)で 2 年間弱勤務しその後、セントレアに異動し、現在に至る。
仕事内容としては、店舗のマネジメント、商品仕入・発注・販売企画、販売スペシャリストの育成などを行っている。山岸様はマネージャーとして勤務されて2年経ち、自分の売り場での経験を部下に教え、部下に成長してもらうことに大きなやりがいを感じている。
山岸様はお客様に対し、商品に関して伝わりやすい説明をするだけでなく、お客様との会話を大切にしている。旅行や趣味に関するお話をすることによってお客様の印象に残り、今回商品を購入して頂けない場合でも、次回お客様が立ち寄った際思い出してもらい、購買へと繋げていけるそうだ。どれだけお客様と寄り添い、長い目で物事が見えるかが鍵となっている。
訪日外国人とのコミュニケーションでは、できる限りお客様の母国語で挨拶するように心掛けている。まず初めに日本語で挨拶をし、反応がなければ英語で話し掛けるそうだ。しかし、お会計時やお買い回りの最中にお客様のパスポートの色が見えた場合、その色でお客様の国を判断し、その国の言葉で挨拶をする。このように鋭い観察眼を持つことが、お客様に満足してもらうことに繋がっているということが伺えた。

中部国際空港旅客サービス株式会社
黒柳 友加里 氏
顧客サービス部 案内グループ
スペシャリスト職(専門職)
2018年度 国際コミュニケーション学部 卒業


働きやすい環境が整っている場所

 本学 OG 黒柳友加里様は中部国際空港旅客サービス株式会社の顧客サービス部において案内グループで勤務しており、入社して約2年が経過。
仕事内容としては、セントレア内全 8カ所の案内所でお客様への対応をしており、1 日中同じ場所ではなく3カ所で勤務。どの場所の勤務になっても最新の情報を伝えられるよう、各案内所で連携し情報を共有している。それに加えてテレホンセンターでの情報提供、アナウンスも行っている。
休日の過ごし方について尋ねた。黒柳さんは、休日によく好きな韓国に行っているそうだ。
このような素敵な過ごし方になる背景には以下のことが挙げられる。1点目、様々な福利厚生制度が備わっていることである。その制度の中にはセントレア発着の国内・海外旅行の際に、会社から費用補助を得ることができるという旅行補助制度がある。2 点目、ES(従業員満足)の向上にも力を入れていて女性社員が働きやすい環境づくりを会社が全力でサポートしている。3 点目、サービス業の中でも他社より年間休日数が多いということである。休みを比較的取りやすくかつ残業も少ないため、自由な時間を過ごせる。充実した休日を過ごすことができるので、心身共々リフレッシュでき翌日の勤務に臨める。


最高のサービスを届ける会社

column 発見

  中部国際空港旅客サービス株式会社は最高のお客様満足度を目指し、独自の取り組みとしてQC(Quality Control)活動を社内全体で行なっている。6〜8名程度のグループでミーティングを随時開催し、新たなアイディアや問題の改善に向け積極的に取り組んでいる。この活動を製造業ではなく、サービス業の企業で行っているのは、きわめて稀であるそうだ。これは「自分たちの為でもあり、お客様の為でもある。」と松井様は仰っていた。また、QC活動とは別に、CS(顧客満足度)の研修も行っている。研修ではCSとは何か、どのような取り組みを行なっているかを伝え、「お客様を満足させる」のではなく、「お客様に満足してもらう」という考えを知ってもらう。中部国際空港旅客サービス株式会社はグループ会社の中で唯一、CSの基本方針を持っている会社である。更に年に1回CS総選挙というものが行われる。この選挙では、笑顔が最も素敵な人や挨拶が最も素晴らしい人が表彰されるそうだ。このように常に一人一人がお客様の期待に答えられるように努力し続けているからこそ、多くのお客様が快適に空港を利用することが出来るのだろう。


チーム紹介

福田 朋香(国際コミュニケーション学部 2年)
後藤 優奈(経済学部 2年)
藤井 彩香(国際コミュニケーション学部 1年)
丸田 結衣(国際コミュニケーション学部 1年)

※本記事は2019年12月現在の内容となります。