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【開催報告】2026年度愛知大学現代中国学会・国際コミュニケーション学会共同主催講演会を開催しました

イベント・公開講座
2026年6月24日(水)に、現代中国学会と国際コミュニケーション学会の両共同主催
「明治初期における日中英トライリンガル人材と翻訳ー旧長崎唐通事を中心に」を開催しました。

講師には、北京大学外国語学院准教授の孫建軍先生をお招きし、コメンテーターを国際コミュニケーション学会長の塩山正純先生が担当しました。

本講演では、先生の研究分野である「旧長崎唐通事」の人々がどのように明治期を生き、活動をしたのか、という点を中心にご講演いただきました。
明治期の西洋知識の導入については、福沢諭吉や中村正直らの活動が広く知られています。一方で、孫先生は、江戸時代に外事や中国語の専門家として活躍した「唐通事」の系譜に連なる人々にも着目する必要性を指摘されました。
彼らは「唐通事」として、英語をはじめとする外国語を習得し、翻訳活動を通じて西洋の知識を日本に広めました。

本講演を通じて、何禮之(が・のりゆき)に代表される人々が近代日本の形成に果たした重要な役割を改めて認識することができました。
講演終盤には、コメンテーターから、日本史の教科書では同時期の「オランダ通詞」に比べて「唐通事」の扱いが十分とはいえないことが指摘されました。

今回の講演は、「唐通事」の歴史的役割や意義について理解を深める機会となり、学生たちにとって、新たな視点を得る貴重な講演となりました。
思想家として社会の表舞台に登場する福澤らに比べて、明治期の「旧唐通事」の人々が表舞台を支える役割を担う傾向にあったことは、外事報告と通訳をもって仕える「唐通事」のプロフェッショナル性と関連があるのではないかという問題は非常に興味深く思われ、文字通り「温故知新」の得難い機会となりました。

【講師紹介】
孫建軍(SUN JIANJUN)
 北京大学外国語学院准教授
 国際基督教大学学術博士 近代中日語彙交流史 日本語学を専攻
 近年に旧長崎唐通事の明治初期における翻訳活動に関する研究に従事
 2026年より(12月まで)国際日本文化研究センター外国人研究員
 著書:『近代日本語の起源ー幕末明治初期につくられた新漢語』(早稲田大学出版部、2015年)、訳書に『日本発見欧州』(ドナルド・キーン著)等