経営学部 古川邦之教授らのグループによる天明3年(1783)浅間山の大規模噴火に関する研究論文が出版されました
教育・研究
経営学部 古川邦之教授らの研究グループによる天明3年(1783年)に発生した浅間山の大規模噴火に関する研究論文が出版されました。
長野県と群馬県の境にある浅間山は天明3年(1783)に大噴火を起こし、犠牲者1600人以上にもなる甚大な被害を出しました。軽井沢宿でのこの噴火を描いた江戸時代の絵図には、高温の火山噴出物(軽石)が多数落下し逃げる住民の様子が確認できます。噴出物の温度は建造物の耐久性に関わるので防災上重要な情報ですが、絵図からは読み取ることができません。落下時の温度は、定方位化された噴出物の古地磁気分析から推定できますが、ここでは噴出物のサイズが小さすぎて従来の方法では定方位化できませんでした。そこで日本大学と愛知大学の研究グループは、古川教授らが2024年に開発した小さなサイズも定方位化できる”クロスラインレーザー法”により試料を採取し古地磁気分析を行いました。すると最大で600℃程度の高温で落下したことが明らかになりました。過去の噴火で降下した軽石の温度を決定した例はほとんどなく、火山防災上重要な意義があると言えます。
本研究成果はその価値が国際的に評価されElsevierの出版する学術雑誌「Journal of Volcanology and Geothermal Research」に掲載されました。またこの研究には本学卒業生も在籍時に関わっており、共同著者として名前を連ねています。
クロスラインレーザー法については、今年5月に幕張メッセで開催される日本地球惑星科学連合2025年大会において古川教授が招待講演を行う予定です。
「Journal of Volcanology and Geothermal Research」掲載の論文
Comprehensive orientation method using cross-line laser: A case study of paleomagnetic analysis on pyroclastic deposits from Asama Volcano (Japan)
Tatsuo Kanamaru, Kuniyuki Furukawa, Akari Maki
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0377027325000290


長野県と群馬県の境にある浅間山は天明3年(1783)に大噴火を起こし、犠牲者1600人以上にもなる甚大な被害を出しました。軽井沢宿でのこの噴火を描いた江戸時代の絵図には、高温の火山噴出物(軽石)が多数落下し逃げる住民の様子が確認できます。噴出物の温度は建造物の耐久性に関わるので防災上重要な情報ですが、絵図からは読み取ることができません。落下時の温度は、定方位化された噴出物の古地磁気分析から推定できますが、ここでは噴出物のサイズが小さすぎて従来の方法では定方位化できませんでした。そこで日本大学と愛知大学の研究グループは、古川教授らが2024年に開発した小さなサイズも定方位化できる”クロスラインレーザー法”により試料を採取し古地磁気分析を行いました。すると最大で600℃程度の高温で落下したことが明らかになりました。過去の噴火で降下した軽石の温度を決定した例はほとんどなく、火山防災上重要な意義があると言えます。
本研究成果はその価値が国際的に評価されElsevierの出版する学術雑誌「Journal of Volcanology and Geothermal Research」に掲載されました。またこの研究には本学卒業生も在籍時に関わっており、共同著者として名前を連ねています。
クロスラインレーザー法については、今年5月に幕張メッセで開催される日本地球惑星科学連合2025年大会において古川教授が招待講演を行う予定です。
「Journal of Volcanology and Geothermal Research」掲載の論文
Comprehensive orientation method using cross-line laser: A case study of paleomagnetic analysis on pyroclastic deposits from Asama Volcano (Japan)
Tatsuo Kanamaru, Kuniyuki Furukawa, Akari Maki
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0377027325000290