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経営学部 古川邦之教授が代表する研究グループが深海底調査の新手法を開発しました

教育・研究
岩石が形成された時に記録された微弱な磁気 (古地磁気)を分析することで、その岩石が作られて以降どう動いたかを知ることができます。これまでの膨大な古地磁気研究により、20億年以上の長期にわたる大陸移動の詳細が解明されてきました。しかしこの研究では、野外において岩石に方位を直接書き込んでから試料採取する必要があるため、海底の岩石における古地磁気研究は困難でした。

そこで本学経営学部 古川邦之教授が代表する研究グループ(愛知大学、日本大学、国立科学博物館、海上保安大学校、高知大学)は、海底の岩石に、直接書き込まなくても方位を記録できる新しい手法”クロスラインレーザー法”を開発しました。この手法は2023年9月に古川教授が乗船した潜水調査船”しんかい6500”により実際に使用され、その時採取された岩石の古地磁気分析により手法の信頼性が評価されました。この新手法により今後、海底の詳細な動きが明らかになるだけでなく、海底で起きる地震や火山の仕組みの解明も期待されます。さらには海底に沈んだ遺跡の調査にまで使える可能性があります。つまりあらゆる分野に適用できる汎用性の高い画期的な手法が開発されたと言えます。


本研究成果は、その価値が国際的に高く評価されElsevierの出版する学術雑誌「Tectonophysics」に掲載されました。

〈学術雑誌「Tectonophysics」掲載の論文〉
Advancing seafloor sampling using submersibles and remotely operated vehicles: The cross-line laser orientation method
Kuniyuki Furukawa, Tatsuo Kanamaru, Kenichiro Tani, Noriko Kawamura, Jun Shibuya, Yuhji Yamamoto
https://doi.org/10.1016/j.tecto.2024.230389



古川教授の深海調査に関するトークライブが以下の通り開催されます。

第5回ささしまトークライブ “しんかい 6500” 乗船記 -深海底調査に行ってきました-
日時:2024年7月12日(金)18:30~20:00
会場:ささしまライブ・グローバルゲート高層タワー5階 ファミマ!!グローバルゲート店サテライト店舗イートインスペース(名古屋市中村区平池町4丁目60-12 グローバルゲート)

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