文字サイズ

国際コミュニケーション学部友松夕香准教授が、JCASより地域研究コンソーシアム賞(登竜賞)を受賞

教育・研究・シンポジウム
友松夕香国際コミュニケーション学部准教授の著書『サバンナのジェンダー―西アフリカ農村経済の民族誌』が、第10回(2020年度)地域研究コンソーシアム賞(登竜賞)に選ばれました。
地域研究コンソーシアム(JCAS)は世界諸地域の研究に関わる研究組織、教育組織、学会、そして地域研究と密接に関わる民間組織などからなる、新しい型の組織連携です。2004年4月に多くの大学や研究機関などに散らばっていた地域研究の組織や研究者の団体をつなぎ、組織の枠を超えた情報交換や研究活動を進めるために発足。2020年8月現在、104の組織が加盟する、地域研究のアカデミック・コミュニティです。

『サバンナのジェンダー―西アフリカ農村経済の民族誌』
友松夕香 著
発行 : 明石書店
出版年月日 : 2019年3月

本書は、著書がガーナ北部の農村地帯で約2年間のフィールドワークに基づき、世帯レベルの生計活動を詳細に分析することで、男性と女性の不可分な生計関係を明らかにし、開発政策が進展するなかで女性の労働の強化など女性が直面する課題を詳細に検討したものです。

【登竜賞選定理由】
現場の視点に基づき、サハラ以南アフリカの農村女性をターゲットにした既存の国際開発政策を説得的に批判するが、議論の過程ではフィールドワークの生のデータと事例・エピソードが大量に紹介されており、本書が人々の暮らしの細部に目を凝らし、話に耳を傾けた誠実なフィールドワークの賜物であることは疑う余地がない。そのうえで、現実をできるだけ客観的に把握し理解するため、定量化できるものについては統計などの量的データを取得し、また農学をはじめ歴史や政治経済の背景にまで広く目配りして、学際的なアプローチを心がけている点は、地域研究コンソーシアム賞の趣旨である「学問領域の境界を越えた意欲的な作品」として高く評価できる。綿密なフィールドワークを通じた多彩なデータと深い洞察により、ジェンダー平等を普遍主義的に推進する論調の危険性を指摘することで、硬直化した現在のジェンダー政策に関する議論を次のステージへと展開させる重要な研究と言えるだろう。(地域研究コンソーシアムHPより抜粋)



賞の詳細や受賞者のコメントはこちらをご覧ください→地域研究コンソーシアムHP JCAS賞2020審査結果

友松夕香 准教授 プロフィール

友松 夕香(ともまつ ゆか)
愛知大学国際コミュニケーション学部准教授。カリフォルニア大学バークレー校政治学部を卒業後、JICA海外協力隊員として西アフリカのブルキナファソで活動。東京大学で博士号(農学)を取得。日本学術振興会特別研究員、プリンストン大学歴史学部ポスドクフェローを経て、2020年4月より現職。
専門分野・研究テーマ:国際協力・開発学、アフリカ研究、環境、農業、家族、ジェンダー、政治経済
<主要著作>
『サバンナのジェンダー――西アフリカ農村経済の民族誌』(明石書店、2019年)
「執拗な共食」『再分配のエスノグラフィ』(浜田明範編、悠書館、2019年)
「人びとの過去に接近する」『歴史書の愉悦』(藤原辰史編、ナカニシヤ出版、2019年)
“Parkia biglobosa -Dominated Cultural Landscape: An Ethnohistory of the Dagomba Political Institution in Farmed Parkland of Northern Ghana.” Journal of Ethnobiology 34.2 (2014)
「研究は実践に役立つか?」『フィールドワークからの国際協力』(荒木徹也・井上真編、昭和堂、2009 年)ほか多数

友松准教授の詳細はこちらをご覧ください→愛知大学研究者情報データベース