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豊橋市文化振興事業 令和2年度丸山薫賞 丸山薫ゆかりの地巡り愛知大学見学会を開催

大学全般
豊橋市が主催する丸山薫賞は、現代詩に多大な貢献をした豊橋ゆかりの詩人丸山薫の業績を末永く顕彰すべく、優れた現代詩集に賞を贈ることにより詩文化の発展に貢献し、薫り高い文化都市豊橋の創造に資することを目的とします。豊橋市が1994(平成6)年に創設し、同市の文化振興事業に位置付けられています。

第27回となる今年度丸山薫賞贈呈式は10月21日(水)、ホテルアソシア豊橋で盛大に開催され、贈呈式後には本学豊橋キャンパスにある丸山薫の詩碑や自筆原稿など、ゆかりの資料をご覧いただく見学会が催されました。受賞者である相沢正一郎先生をはじめ、選考委員を務められた新藤凉子先生、高橋順子先生、以倉紘平先生ら総勢約40名に丸山薫ゆかりの地、愛知大学で、秋晴れのもと豊かな時間をお過ごしいただきました。

本学からは「丸山薫の世界(丸山薫作品集)」(愛知大学丸山薫の会 編)を皆さまに贈るとともに、同会の代表を務める短期大学部安智史教授(豊橋市丸山薫賞運営委員会委員)が丸山薫の資料を解説し、一同熱心に聴き入っておられました。

豊橋市文化・スポーツ部「文化のまち」づくり課鈴木一弘課長からは、「今後におきましても愛知大学と一緒になって丸山薫先生のご功績を多くの方に知っていただくとともに、詩という文化を広めていきたいと考えております」との意向が述べられました。豊橋市と愛知大学は2005年に連携・協力に関する協定を締結しており、活発な交流を展開しています。今後も相互に協働し、丸山薫を顕彰する事業を行なって参ります。


歓迎の言葉を述べる藤田佳久名誉教授


丸山薫賞を受賞された相沢先生に丸山薫「梢の歌」詩碑を説明する安教授


安教授による丸山薫初版本の説明に聴き入る丸山薫賞贈呈式ご出席の皆さま


本間喜一顕彰会により設置された丸山薫を紹介するプレート 蒲郡信用金庫様のご協力をいただいた(2020年5月設置)


左:参加者に贈られた「丸山薫の世界(丸山薫作品集)」 右:丸山薫



丸山薫(1899年-1974年)

1899年6月8日、大分県大分市生まれ。内務省官吏の父の転勤で各地を移住後、父の死により1911年、母方の祖父を頼って豊橋市に移り、本籍地とする。東京商船学校(現東京海洋大学)を経て第三高等学校(現京都大学)を卒業し、東京帝國大学(現東京大学)に入学。昭和詩壇を代表する詩人の一人。詩集『帆・ランプ・鷗』『幼年』『物象詩集』、短編小説集『蝙蝠館』、エッセイ集『蝉川襍記』、『新編丸山薫全集』前6巻などがある。1948年、創立間もない愛知大学の講師となり、のちに客員教授として文学部や新設の女子短大部で教鞭を執る。愛知県立瑞陵高校、千種高校、松蔭高校、国府高校、豊橋商業高校、岐阜県立加納高校など、多くの学校校歌を作詞。1954年に豊橋文化賞を受賞。1994年、豊橋市が「丸山薫賞」を制定。2019年、本学短期大学部創立60周年記念事業として豊橋キャンパス短大本館跡地に「梢の歌」(丸山薫作詞)の詩碑建立。2024年、没後50年を迎える。