法科大学院では、法理論教育を中心としつつ、実務教育の導入部分をも併せて実施することとし、実務との架橋を強く意識した教育を行うべきものとされています。本法科大学院では、そのために必要な授業科目を開設し、体系的にカリキュラムを編成しています。
(1) 教育課程の構成
法曹養成のためのカリキュラムは、法律基本科目、実務基礎科目、基礎法学・隣接科目、展開・先端科目の4つの科目群に分かれています。
法律基本科目は、コモンベーシックとなる科目群です。実務基礎科目は、法律家としての実務上の技能、実務知識、職業倫理などを修得させるための科目群です。
理論教育を踏まえた学習が適当であるため、主に高学年次に配置しています。基礎法学・隣接科目は、幅広い視野と知識を身につけさせるための科目群です。展開・先端科目は、新しい法分野、あるいは実務の中から生成されている法分野などを修得するための科目群です。
(2) 教育課程の特徴
初学者(純粋未修者)にも経験者にも配慮したカリキュラム構成です。法律基本科目には十分な時間をとり、必要なことは繰り返し学習します。基本を重視し、基礎的素養と考える力を養うとともに、演習等で応用力を身につけます。実務基礎科目では、「臨床実務I・II」「ローヤリング」「法文書作成」「民事訴訟実務基礎I・II」「刑事訴訟実務基礎I・II」等、多彩な実務基礎科目で実務に対する関心を高め、実務家としての基礎的能力も身につけます。
展開・先端科目では、その分野の研究者教員に加えて、当該法分野の実務に精通している実務家教員が教育に携わります。この展開・先端科目には多くの充実した科目を配置することによって、学生の多様な希望進路に応じるようにしてあります。
授業内容・スケジュール及び成績の評価方法はシラバスに明記され,厳格に適用されています。ガイドラインに基づく成績評価により、厳正な進級判定及び修了判定が行われています。