愛知大学法科大学院地域貢献プロジェクト「外国人居住地域への法的支援促進」報告書 ―法科大学院生による現代中国学部・国際コミュニケーション学部合同ゼミでの講演―

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愛知大学法科大学院地域貢献プロジェクト「外国人居住地域への法的支援促進」報告書
―法科大学院生による現代中国学部・国際コミュニケーション学部合同ゼミでの講演―

松井 直之

 2023年5月31日(水)4限目(14時45分~16時15分),愛知大学名古屋校舎のL506教室において,愛知大学法科大学院地域貢献プロジェクト「外国人居住地域への法的支援」の一環として,法科大学院生が中国や台湾での経験や,その経験を踏まえて日本で法曹を目指すことになった経緯等を,現代中国学部・国際コミュニケーション学部の学部生を対象に講演する合同ゼミが行われました。
 法科大学院からは,台湾の大学(法学部)への留学経験(4年間)を持つ梅田愛さん,日本で法曹となることを目指している中国国籍の林鳳英さん,松井直之教授(司会担当)が参加し,現代中国学部からは,加治宏基教授とゼミ生6名,金湛教授とゼミ生13名,国際コミュニケーション学部からは,塩山正純教授とゼミ生2名が参加されました。

【講演内容】
講演①「TAIWAN」(担当:梅田愛さん)

 梅田さんは,パワーポイントを用いて,愛知県の高等学校を卒業し,台湾の大学(法学部)に進学することになった経緯,台湾の大学での4年間の生活の様子,台湾の大学を卒業し,日本で法曹となることを目指して,愛知大学法科大学院に進学することになった経緯等について説明しました。それに対して,加治教授,金教授,塩山教授,各ゼミ生との質疑応答が行われました。

講演②「平凡中の不平凡」(担当:林鳳英さん)

 林さんは,パワーポイントを用いて,まず,日本での約10年間の生活を振り返り,身近な例を挙げつつ日本と中国の差異を説明し,次に,日本で法曹となることを目指して,愛知大学法科大学院に進学することになった経緯等について説明しました。それに対して,加治教授,金教授,塩山教授,各ゼミ生との質疑応答が行われました。

【意義と展望】
 今回初めて,法科大学院生による現代中国学部・国際コミュニケーション学部合同ゼミでの講演が行われました。ご協力いただきましたすべての皆さまに厚く御礼申し上げます。
 この合同ゼミでの講演を通じて,国際的な経験を持つ法科大学院生は,自己の国際的な経験を振り返ることができました。そのうえで,将来,多くの外国人が生活する東海地方等で外国人の法的問題の解決に取り組む国際的な視野をもった法曹となることを目指す意欲が駆り立てられたように思われます。
 また,今後,海外渡航や海外留学を考えている学部生や,高等学校在校時や愛知大学在学中に留学経験を持つ学部生 は,海外への興味関心を高めることができ,自己の海外経験をより深めることができました。普段接することのない法科大学院生の話を聞くことで,自己の国際的な関心のキャリア・プランへの活用等について,より深く考えることを促し,国際的な視野を持った人材の育成に資することになり,その結果,国際的な視野を持った愛知大学卒業生が東海地方等の各方面において活躍することが期待されます。
 今後も,こうした講演を改善しつつ実施することで,法科大学院と学部の有機的な連関を構築し,法科大学院生と学部生の様々な経験や知識を豊かにし,愛知大学が地域社会に貢献していくための一助となることを目指したいと考えております。
(完)