さくら21
このページは本学学生により2014年に企画・制作されたものです(文章、イラスト、写真)。

さくら21企画 「リアルな留学生活―住宅探しのアドバイス―」

この企画の思い
私たちは、多文化共生について様々な面から学ぶゼミに所属しています。
このゼミには、留学生が8名、日本人学生2名が在籍しています。留学生や地元以外から来ている学生にとって、愛知大学に入学するまでに部屋を決める事や、その他の手続きはとても大変です。
そこで、私たちは、留学生である自分たちの体験に基づいて、留学生目線からアパート探しの参考になる情報を伝えたいと思い、このページを企画しました。
愛知大学は、県内でも留学生の在籍数が大変多い大学です。
このページを国内外の多くの方に見て頂き、アパート探しの参考にしてもらうと同時に、愛知大学って楽しそう!愛知大学で勉強したい!と愛知大学に少しでも興味を持ってもらえることが、私たちの幸せです。

企画グループ一同 ≪留学生2名(中国)、日本人学生1名≫

1.部屋を探す

部屋を探す
この地図は愛知大学を中心として自転車で10分以内で行け、部屋を探すことができる不動産屋の位置を示しています。ちなみに愛大から名古屋駅までは歩いても15分程度です。

2.部屋を探すために必要な知識は?

2-1 日本の部屋の種類について


■和室
日本の部屋の種類の一つで、畳の敷かれている部屋のこと(1畳=1.52m2)
※畳…日本で昔から使われている床材のこと。形は、長方形のものが多いが、正方形のものもある。
6畳(ろくじょう)等と表記され、部屋の大きさを表す単位としても用いられる。

■洋室
床に、フローリング(木の板)が用いられる部屋のこと。
学生が住む洋室例。
写真 留学生が住む洋室例。(茶色の部分がフローリング)
2-2 賃貸の流れ


①条件を決める
家賃・トイレ有無・シャワー等(共有かどうか)・通学時間・周辺の設備について、自分はどんな希望を持っているか確認する。

★留学生からのアドバイス
留学生が住む平均的なアパートは以下のとおりです。条件を決めるときの参考にしてください。
・家賃:3万円~5万円
・大学からの距離:15分~30分
・設備:コンビニ、銀行、スーパー、地下鉄
※企画グループが実施したアンケート結果。アンケートは、2014年11月22日~24日に実施。対象者は愛知大学やアルバイト先の留学生10名。国籍は、中国6名、ネパール3名、ミャンマー1名。

②部屋を探す
(1)不動産会社に、自分でメールや電話で問い合わる。
まずは、あらかじめ考えておいた自分の希望を伝え、その後、不動産会社に足を運び、部屋探しを始めよう。そして、「実際に見てみたい」物件があれば、担当者に申し出た後に、実際に見に行くこととなる。

(2)部屋探しの中で、「この部屋のもっと詳しい情報がほしい」という場合は、担当者へ伝え、敷金・礼金、駐車場等の詳しい話をする。

(3)自分の条件に合う気に入った物件があった場合、「まだこの部屋は空いているのか」確認する。

★留学生からのアドバイス
自分の希望の中でも、家具が付いてなくても良い等の、「譲れるところ」を決めよう。
次に、トイレとシャワー室共用はダメ等の、「絶対に譲れないところ」はなにか、しっかり考えておこう。
駅から近い、駐車場の有無等、「どちらでも良い」という希望については、担当者に「できるだけ」こうして欲しいと伝えるようにしよう。

★留学生からのアドバイス
気に入った物件があった場合、他にもその物件を気に入っている人がいるかもしれないので、「まだ空いているのかどうか」を確認しよう。

③入居してからすべきこと
(1)手続きの更新
ア. 住所変更
・引っ越し先の市役所に行き、外国人登録をする。在留カードの住所変更をする。
・変更した在留カードを大学の学生課留学生係に提示する。
・郵便局で、「郵便物転送願」のはがきをもらい、旧住所と新住所の連絡をする。
イ. 電気、ガスと水道の契約
・解約や開通の申し込みは、それぞれ電気・ガス・水道の担当営業所に電話で連絡を入れる。
・インターネットでの申し込みも、ほとんどのところで受け付けている。
(2)入居後のチェック
ア. 壁、床、天井などの傷がないか、部屋に何か気になる点はないか確認する
イ. もし、傷や気になる点があれば、証拠(写真等)を残しておく

★留学生からのアドバイス
敷金トラブルにならないため、かならず入居後のチェックはしておこう。
入居した時に、壁やふすまが傷ついていたら、このように写真を撮って保存しよう。
写真の例は、私(留学生)がアパートを借りたときに実際に撮ったものです。

留学生からのアドバイス

④更新・退去時の注意
・退去後、多くの場合は敷金が返還される。
だが、③のように、入居後のチェックをしっかりしておくことが重要。

・「原状回復費用」※として、 「ハウスクリーニング代」 「鍵交換代」が敷金から差し引かれる。
※原状回復とは、部屋を借りた時の状態に戻して返すということ。退去する際に、自分が持ち込んだもの(家具・備品等)を撤去して、部屋に何もない状態で引き渡しをすることが必要となる。
「ハウスクリーニング代」とは、部屋の汚れてしまった部分を綺麗にするため、業者へお願いするためのお金。
2-3 必要な書類


※入居審査のため書類の提出が必要となる。物件・不動産会社によって形式が違う場合がある。

■必要書類等
在留カード(パスポート)、所得証明書、在学証明書(留学生の場合)
住民票、連帯保証人の所得証明書と印鑑登録証明書

■連帯保証人
原則として契約者の親族で安定した収入を持つ人。契約者が家賃を払うことができない場合、連帯保証人が不足している金額を払うというシステム。

■連帯保証人不要システム
物件を契約する際に、連帯保証人が見つからなければ保証料を支払わなければならない。保証料とは、毎月支払う家賃・管理費等の合計金額。

★留学生からのアドバイス
部屋を借りる時に、大学で在学証明書を出してもらう必要があります。愛知大学では、在学証明書を自動発券機で買うことができます。買うときには、学生証が必要です。

自動発券機での在学証明書の買い方

学生課の前にある
① 学生課の前にある。
学生を選択
②学生を選択する。
希望する発行枚数を選択
③希望する発行枚数を選択する。
学籍番号を入力
④学籍番号を入力する。
希望する書類を選択
⑤希望する書類を選択する。
発行内容を確認して決定ボタンを押す
⑥発行内容を確認して決定ボタンを押す。

3.実際に住んでいる部屋を紹介

これは、私(留学生)が実際に住んでいる部屋です。

実際に住んでいる部屋

今住んでいる部屋は学校まで自転車で5分ぐらいかかります。物件が若干古いので家賃が安いです。欠点を言えば、部屋の採光が弱いということです。

4.ルールやマナーを守りましょう

■騒音について

夜十時以後に騒音を出さないようにする。

★留学生からのアドバイス
自宅や外で大声を出さないようにしよう。

■ゴミの出し方について

ごみは決められた方法で出す。収集方法、収集日、分別方法その他について、地域によってルールが違うので、自分の住んでいる地域のルールを確認する。

★留学生からのアドバイス
日本人にも難しいゴミの分別ですが、留学生は日本で生活を始めた時、区役所でゴミの分別方のパンフレットを読むことが必要です。そして、日本語学校などでゴミの分別についての説明があるはずなので、きちんと聞きましょう。

■共用部品について

階段、踊り場、廊下等、共用スペースの使い方を守る。自転車・バイクは、決められた場所に置く。

★留学生からのアドバイス
洗浄機やトイレを共用するアパートもあります。すべての共用部分をきれいに使うのは基本です。時間があれば階段などの共用スペースを掃除してみましょう。留学生としての評判が高くなります。

≪まとめ≫

留学生は外人と呼ばれています。つまり、留学生は簡単に日本社会に入れないという現実があると思います。留学生活でどのように日本社会を知ればいいか、日本人と交流したらいいかというと、やはり、日本社会のマナーを守ることが大切です。

5.大学のサポート

大学で相談する場合は、学生課に行きましょう。
愛知大学公式HP 学生生活サポート

参考文献 永井弘行 (2013)『Q&A外国人・留学生支援「よろず相談」ハンドブック』セルバ出版