経済学研究科

転換期にある日本および世界経済の課題を様々な視点から考察する専門知識人を育成

研究科の沿革・概要

経済学研究科には、経済学専攻の修士課程および博士後期課程が置かれています。修士課程は、経済分析コース、世界経済コース、政策・地域コースの3つのコース制をとり、それぞれ特色ある科目や演習を配置して、大学院生の多様なニーズに応えています。
修士課程は1953年に、博士後期課程は1978年に設置され、修士課程の修了者は600名を超え、博士後期課程の修了者(単位取得者)は16名に達し、国の内外で活躍しています。

3ポリシーの紹介

アドミッション・ポリシー

カリキュラム・ポリシー

ディプロマ・ポリシー

研究科長挨拶

経済学研究科長 田端克至教授
本研究科は、広い視野から経済の実態とその仕組みを解明し、それをふまえて経済学に関する高度な知識と分析能力を備えた専門知識人および専門職業人の養成をめざしています。今の世界は、複雑で不確実な様相をみせる転換期にあり、持続可能な社会への移行を支える卓越した人材が求められています。こうしたニーズの変化に応えるべく、本研究科では、教学体制の一層の充実に取り組んでいます。

研究科の特色

今日、我々は経済の大きな転換点に立ち会っているといえます。成長主導や効率追求型の経済が限界にぶつかり、環境・資源の制約、貧困・社会的不平等の改善、民主主義・人権保障の確保など様々な課題を抱えており、持続可能な社会への構造的な転換が求められています。複雑で不確実な様相を呈する転換期の経済を理解するためには、経済現象の本質を的確に捉え、それらを分析し問題解決の方法を導く知識と技能を錬磨することが不可欠です。
本研究科では、多分野にわたる経済学研究者が所属しており、授業・演習および指導を通して高度な専門知識人の養成に取り組んでいます。

専攻紹介

経済学専攻

本研究科経済学専攻は3つのコース制をとっています。

「経済分析コース」は、経済理論と経済データ分析に関する知識や方法論を取得することにより、経済動態への分析能力を向上し、官庁や民間の研究機関・シンクタンクなどで活躍できる人材の育成をめざしています。

「政策・地域コース」は、財政政策をはじめ社会諸制度への体系的研究を通して、地域・社会の様々な課題を解決できる能力を培い、官庁や民間の研究機関、地域コミュニティに貢献できる人材の育成をめざしています。

「世界経済コース」は、国際経済に関する理論と歴史の理解をふまえ、日本を取り巻く各国の経済動向と実態の分析を通して、国内の研究機関や国際機関またはNGOなどで活動するリーダーの養成をめざしています。
学際的な融合型科目の開設
予期せぬ経済実態に立ち向かう新しい時代の到来に備えています。①ものづくり関連の科目群を用意し学びの場を拡充しています。 ②政治学、社会学、歴史、科学の4分野と結ぶ付けた学びを試みます。③将来は、地域や海外のフィールドスタディを通して実学研究のノウハウを身につける方向性を打ち出していきます。

構成員紹介

※項目の詳細は愛知大学公式ウェブサイトへリンクしています

開講科目

開講科目紹介

経済分析コース
理論経済学研究 小林弥生准教授

本講義はミクロ経済学理論を用いて、現実の経済事象や経済政策について、自分自身で考えられるようになることを目的としています。現在、少子高齢化、子どもの貧困、教育格差、保育園の待機児童、男女あるいは正規・非正規雇用格差など解決せねばならない経済問題が山積しています。近年のコロナ禍では医療体制やワクチンの最適配分のあり方も議論になっています。ミクロ経済学はこのような経済事象を解明し、政策を考える上での有効なツールとなるでしょう。

政策・地域コース
日本経済論研究 杉浦裕晃教授

本講義では、日本経済の様々な側面について理論・実証・歴史の各視点からダイナミックに捉えていきます。少子高齢化とデジタル経済の進展が日本経済のあらゆる側面に影響を与えていることを見ていきます。労働においては雇用形態の多様化や所得格差が見られる一方で、働き方改革をはじめ女性・高齢者・外国人の活躍の必要性が高まっています。新型コロナウイルス感染症が経済に及ぼす影響や財政・金融政策についても考察したいと思います。

世界経済コース
世界経済論研究 田端克至教授

経済のグローバル化は、貿易を拡大させ国際資金の流動性を高め、アジアなどエマージング地域の経済成長を加速させました。一方、グローバル化は経済格差による社会の分断、移民流入による混乱など、新たな課題を引き起こしています。こうした現象を理論的に整合的に説明しうる経済モデルをどのように構築していくのか。これが、この授業の究極のテーマです。そのための経済学の基本分析ツールを、一から講義形式でじっくり論じます。

卒業生の声

経済学研究科経済学専攻 修士課程 2022年度修了 J.Lさん
修士課程における2年間は、本当にあっという間でした。指導教員の先生をはじめ、研究科の先生方には親身にサポートをいただき、自発的に研究を進めることができるように成長できたと感じています。研究テーマとして選んだ高齢化問題を通じて、中国と日本の違いについても多くを学ぶことができました。さらに、日本語能力の大きな進歩があったこと、留学を通じて視野を広げることができたこと、日本人の考え方を知ることができたことも大きな成果でした。日本語学校を含めた3年間の留学生活は、決して楽しいことばかりではありませんでしたが、私の人生にとって大きな財産となりました。指導いただいた全ての先生方には本当に感謝しています。同時に、愛知大学で学生生活を送り、修了できたことをとても誇りに感じています。

修士課程 履修モデル

経済分析コース

経済分析を専攻し、エコノミストを目指したい人
経済分析コースを主コースとして、理論経済学や計量経済学を中心に学習し、理論モデルの構築方法とシミュレーション等の計量手法を理解します。副専攻は政策・地域コースとし、主に財政政策等の経済政策について学習します。このように、経済学の理論・数量及び経済政策の知見をバランスよく学習し、研究を行うことで、景気の動向や政策の有効性について、経済学を根拠とした評価を行うことができるようになります。

経済分析コース 履修例(参考)
1年次2年次
科目演習(理論経済学)
理論経済学研究Ⅰ
理論経済学研究Ⅱ
理論経済学研究Ⅲ
計量経済学研究Ⅰ
財政学研究Ⅰ
財政学研究Ⅱ
経済政策論研究Ⅰ
演習(理論経済学)
経済政策論研究Ⅱ
計量経済学研究Ⅱ
理論経済学研究Ⅳ
数理経済学研究Ⅰ
数理経済学研究Ⅱ
修士論文

政策・地域コース

日本経済・地域経済の実証研究を行いたい人
日本経済や地域経済について実証研究する場合、以下の科目の履修を推奨します。1年次には日本経済の現状と歴史についての基礎を中心に学びます。併せて経済理論・計量分析の基礎を身につけます。2年次には、地域経済論・財政学を学び、修士論文の作成をします。
政策・地域コース1 履修例(参考)
1年次2年次
科目演習(日本経済史)
日本経済史研究Ⅰ
日本経済史研究Ⅱ
日本経済論研究Ⅰ
日本経済論研究Ⅱ
理論経済学研究Ⅰ
理論経済学研究Ⅱ
計量経済学研究Ⅰ
計量経済学研究Ⅱ
演習(日本経済史)
地域経済論研究Ⅰ
地域経済論研究Ⅱ
財政学研究Ⅰ
財政学研究Ⅱ
修士論文
社会保障に関する研究を行いたい人
社会保障に関する修士論文を書きたいと考えている方は、1年次に社会保障論について深く学ぶとともに、ミクロ経済学の基礎をしっかり押さえ、日本経済について歴史と現状の双方から理解を深めることが望ましいです。加えて、公共経済学や財政学に関する知識を得ることで政策的な視点を持つことができ、より具体的に社会保障の課題やその解決策を考えることができます。また、最新の研究は英語で発表されることが多く、研究行うには英語などの外国語文献を読む力も必要になることから、1年次に外国文献研究を履修。することが望ましいです。
政策・地域コース2 履修例(参考)
1年次2年次
科目演習(社会保障論)
社会保障論研究Ⅰ
社会保障論研究Ⅱ
日本経済論研究Ⅰ
日本経済論研究Ⅱ
日本経済史研究Ⅰ
日本経済史研究Ⅱ
理論経済学研究Ⅲ
理論経済学研究Ⅳ
外国文献研究
演習(社会保障論)
財政学研究Ⅰ
財政学研究Ⅱ
理論経済学研究Ⅰ
理論経済学研究Ⅱ
修士論文

世界経済コース

ものづくり研究・実践の専門家をめざす人
経済学と経営学の垣根を超えた、ものづくりの理論と現場のソリューション構築について研究をします。人工知能(AI)が社会的転換を牽引する中、日本的経営やものづくり型の再構築が迫られています。新しいビジネス環境に対応していくためには「何を変え、何を継承したら良いのか」を課題として研究をしなければなりません。以下は、即応力と先見性を持ったものづくりのスペシャリストの育成に資する履修科目群です。
世界経済コース 履修例(参考)
1年次2年次
科目演習(国際ものづくり)
国際ものづくり研究Ⅰ
国際ものづくり研究Ⅱ
世界経済論研究Ⅰ
世界経済論研究Ⅱ
地域経済論研究Ⅰ
地域経済論研究Ⅱ
日本経済論研究Ⅰ
日本経済論研究Ⅱ
国際経済論研究Ⅰ
国際経済論研究Ⅱ
外国文献研究
演習(国際ものづくり)
ものづくり特別講義
修士論文