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【2023年度研究紹介】経済学部・打田委千弘教授

研究活動Now
 経済学部・打田委千弘教授の研究分野は「応用計量経済学」で、その分野の中の「家族経済学」をテーマに研究をされています。
「家族経済学」について、親や子の関係性などを個別に理論・実証的に分析することは難しく、先生は「地方の事業承継」をターゲットにすることで家族に関わる関係性を明らかにしようと考えておられます。
「事業承継」は全国的に深刻な問題となっており、後継者難などによる休廃業が進み日本の独自の産業の衰退が進んでいるという認識です。政府は「事業承継・引継ぎ支援センター」を全国都道府県に48拠点(各道府県に1拠点、東京都は2拠点)を設置し、日本の事業の承継をサポートしています。
 先生は事業承継・引継ぎ支援センターや地域の商工会議所と連携し、地方の事業承継(M&A)について外部資金を獲得し調査・研究を進めておられます。

「事業承継」は日本全体の問題ですが、まず手掛けたのは後継者不在率が高い(=跡継ぎがいない)沖縄に注目し、調査を行ってきました。
沖縄の事業承継の研究について調査がすすみ、「課題設定による先導的人文学・社会科学研究推進事業」の研究活動の評価において
  「日本全体において重要な課題であり、今後、全国に応用するにあたり課題は残るが、きわめて価値のある研究であると考える。本研究においてはこの点も認識され、愛知県との比較をおこない、地域的特性の重要性を部分的に提示していることも適切である。」       
と評価されたこともあり、現在は東海地区、特に三遠南信(愛知・東三河、岐阜・東農、長野・南信)を中心に調査の地域を広めています。

>>この研究のために獲得した外部資金<<
研究種別・課題番号・研究期間等
研究課題名
科学研究費助成事業(日本学術振興会)基盤研究(C)15K034782015(H27)~2017(H29)年度
インフォ-マル・フォ-マルな金融を通じた家族によるリスクシェアリング:沖縄の事例
基盤研究(C)21K014702021(R3)年度~(継続中)
親族企業の事業承継の安定性に関する理論と社会資本の影響も考慮した実証:沖縄の事例
課題設定による先導的人文学・社会科学研究推進事業(日本学術振興会)実社会対応プログラム基礎研究2018年度~2021年度
親族内承継か第三者によるM&Aか?:沖縄におけるファミリー企業の実地調査
※本課題の研究成果は 日本学術振興会「課題設定における先導的人文学・社会科学研究推進事業」(実社会対応プログラム)においての研究評価をいただいております。
学術研究振興資金(日本私立学校振興・共済事業団)平成29年度(第42回)~平成30年度(第43回)
「家族と市場の境界」に関する理論及び実地調査に基づく実証分析
(副題)沖縄のファミリービジネスの事業承継の事例
2022年度~2023年度(継続申請中)
公共心を通じたソーシャル・キャピタルの誘発効果
(副題)『沖縄県民意識調査』の個票データに基づく公共政策の仮想評価

>>2023年度本課題に関する報道一覧<<
日付内容参考資料
2023.7.13新聞記事「パートナーシップ構築宣言」座談会(琉球新報)2023.07.13朝刊 P.9
全面広告記事
2023.11.17イベント事業承継啓発月間トークイベント:
「事業承継早めの一歩」地域の活動をつなぐ事業継承地域課題の解決と企業の成長に繋げるM&A
Youtube
2023.11.22テレビ番組REVISION 「M&Aの可能性 Vol.2」(沖縄テレビ)
沖縄テレビ
2023.11.28新聞記事事業承継啓発月間記事
「事業承継 第三の選択肢 第三者承継M&A」(沖縄タイムス)
2023.11.28 P.14-15
企画特集記事
2023.12.20新聞記事事業承継の意識調査 蒲郡信金が結果報告会(東日新聞)
2023,12.20 記事
2023.12.23新聞記事事業承継支援の連携強化へ
営業職員327人に意識調査 蒲郡信金が結果報告会(東愛知新聞)
2023,12,23 記事
2024.1.17Web記事(愛知県事業承継引継ぎ支援センターと共同で行った調査結果)
蒲郡信金、職員に承継意識調査 愛知大が分析、支援力強化(ニッキンONLINE)
ニッキン記事
(無料登録可)
2024.1.22新聞記事(2024.1.18ゼミでの講演に関する記事)
「地域経済支える人材育成へ」(東愛知新聞)
2024.01.22 記事
2024.2.1雑誌記事「現場レベルで事業承継支援を行うために必要なこと」(信金中金月報2024年2月号)信金中金月報
2024年2月号 P.2-3