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【開催報告】 9/29(水)研究コンファレンス「事業承継と世代間の互恵性―コミュニケーションの観点から―」を開催しました

お知らせ

9月29日(水)愛知大学経営総合科学研究所と共催し、オンライン形式により「事業承継と世代間の互恵性―コミュニケーションの観点から―」を開催しました。

日本学術振興会における〈課題設定による先導的人文学・社会科学研究推進事業(実社会対応プログラム)〉として、経済学部・打田委千弘教授(研究代表者)が実施してきた研究課題『親族内承継か第三者によるM&Aか?:沖縄におけるファミリー企業の実地調査』の研究成果報告会です。(本事業期間:2018年10月〜2021年9月)

前半の研究報告では、「COVID-19が事業承継へどのような影響を与えたのか?-沖縄のアンケート調査から-」と題して、打田委千弘氏(愛知大学経済学部教授)と上山仁恵氏(名古屋学院大学教授)、島袋伊津子氏(沖縄国際大学経済学部教授)による研究報告がなされました。

Covid-19拡大の影響が全国的にも大きい地域とされる沖縄県において、事業承継への意向(後継者の決定、後継者に求める条件、事業を承継する上での悩み、事業を承継する時期)が、Covid-19拡大によってどの程度影響を受けたのかについて、現在の経営状況や将来への先行き不安、事業承継への取り組み状況などでどの程度説明できるのかを実証分析することを目的として、実施された研究の成果が報告されました。

後半では、竹田陽介氏(上智大学経済学部教授)がコーディネーターとなり、「事業承継と世代間の互恵性-コミュニケーションの観点から-」をテーマとして座談会が開催され、討論者として、大城剛氏(沖縄県事業承継・引継ぎ支援センター・コーディネーター(中小企業相談士))、羽田晶年氏(日本M&Aセンター沖縄営業所所長)、當山修治氏(那覇商工会議所経営指導員(中小企業診断士))が登壇されました。

竹田氏から、①事業承継の「意識付け」、②「長寿企業」を目指して、③地域社会における事業、④コロナ渦の取り組み、⑤現在より未来を大切に考える「企業文化」へ、を個別テーマとして各討論者に対し質問がなげかけられ、登壇者の間で活発な議論が交わされました。発言されたいずれの指摘も、世代を通じた資本主義のダイナミズムに大きく関わる問題であることが再認識され、討論の意義は大変大きかったといえます。