◆教学実践活動について
10月21日(土)に、私たちは教学実践活動として台北市から少し離れた宜蘭を訪れた。はじめに宜蘭伝統芸術センターにバスで向かい藍染め体験をした後、事前に予約していたレストランに行き昼食休憩を取った。その後は奇麗珍珠文化館でタピオカミルクティー作りをし、最後は宜蘭星源茶園でお茶とお菓子を頂いて茶枕を作った。
藍染め体験(写真1枚目)では、波状の模様とドーナツ型の模様とで、二種類の違った模様を作るグループに分かれた。それぞれで異なる説明を受け、それ以外は自分のお好みに合わせて製作した。建物内には藍染めで制作した服やスニーカー、アクセサリーなど、値段は高めだがとても魅力的な品揃えが充実していた。
茶枕作り(写真2枚目)は、藍染めの時と同じように好きなデザインだけを自分で決めて、そのデザインを版画のように枕カバーに刷って制作する。中に茶がらをふんだんに詰め込むため、とても良い香りがする。現地の方々はとても明るい雰囲気で私たちを温かく歓迎してくださり、お茶とお菓子を頂いている時には台湾で流通しているお茶の説明をしてくださった。お話の中では日本の静岡茶の話題も出てきた。藍染め体験やタピオカミルクティー作りの後には館内自由時間が設けられ、その中で静岡茶を使用したアイスクリームが売られているのを発見したため、日本の特産が広く渡って台湾にも知られていることが驚きであった。まさに私たちの母国として誇りである。
後から振り返ってみると、この一日だけで台湾の文化を三つも体験するというのは普段はなかなか出来ない、とても貴重な機会であったと感じた。心温かな台湾人の方々の歓迎にも今一度感謝したい。
藍染め体験
茶枕製作
広報委員 青山 亜麻音
◆台湾社会論・戸外教学計画について
10月25日(水)、毎週水曜日にある台湾社会論の校外学習(戸外教学計画)ということで、士林と芝山巌(しざんがん)を訪問した。台湾社会論の市川春樹先生の他、国語教学センターの王心怡さんもご引率のもと行われた。事前に芝山巌は小高い丘陵でそれなりに急峻とのお話を聞いていたため、蚊(小黒蚊)になるべく刺されないように虫除けを持参し、あまり肌を出さずに動きやすい服装で校外学習に挑んだ。もうじき11月に差し掛かるとは到底思えないほどの暑さで、目的地の途中では100段以上もある階段や、話で聞いていた通りの急勾配もあり、想像以上に汗をかいたもののなんとか目的地に到着できた。
日本統治時代に初めて台湾に設立されたとされる日本語教育学校も訪れ、特別に許可を頂き校内に入ることができた。士林の周辺を周りながら、抗日事件によって殺害された日本人教師たちの日本式のお墓や、当時の荒んだ状況を物語る、割れた石碑がそのまま取り残されている場所にも実際に足を運んだ。
芝山巌に訪れている最中、ある一人のご老人に出会い、奇跡的にお話を聞くことができた。彼女は昭和七年生まれだと話す。まさに日本統治時代を生き日本語教育を受けた世代のうちの一人だった。私は彼女と少し日本語で会話をし、挨拶をしてその場を後にした。翌週の授業でこの校外学習のフィードバックをした時に、市川先生が「20年程前は彼らの世代がいることはそんなに珍しくなかったが、今では中々見かけなくなってしまった。これがもう5年後となると彼らからお話を聞くことはほぼ不可能かもしれない。」と話しており、現在でも当時の状況を知るご存命の方に出会えたことは本当に奇跡だったのだと知った。私はこの一日でたくさんの学びを得られたはずだ。こうして今回の校外学習はとても素晴らしく、忘れられないものとなった。
芝山公園での一枚
広報委員 青山 亜麻音
◆交流会について
10月27日(金)に国立台湾師範大学にて第一回交流会が開催された。交流会とは日本語を学んでいる台湾の学生と、日本や台湾の文化をお互いに共有しあう会のことだ。台湾の学生3人、愛知大学の学生3人の6人グループに分かれ、まずは自己紹介をした。台湾の学生は日本語を学んでいることもあり、日本に留学したことがある学生も少なくなかった。そのため、日本の好きな食べ物や場所について話してくれて聞いている私まで嬉しくなった。
その後、出されたお題について話し合った。今回のお題は台湾の生活や食べ物についてだった。台湾料理の写真を見て、台湾の学生からどんな食べ物か教えてもらった。また、大学付近の美味しい飲食店をグループで共有した。
交流会の様子
こうした会話には中国語が用いられるが、自分の中国語はまだまだだと感じた。台湾の学生から質問され、何となくしか理解できなかったり、台湾の学生同士の会話が聞き取れなかったりした。授業の予習、復習だけでなく語彙力を高めたり表現の幅を広げたりする必要があると感じた。今回の交流会で得た学びを生かし、11月24日(金)に開催予定の第二回交流会では日頃の勉強の成果を発揮したい。
集合写真
広報委員 佐藤 琴