愛知大学 現プロだより

~現代中国学部 現地プログラム 学生・教員からの近況報告~
現プロだより2025
台湾・国立台湾師範大学からのたより

3月のたより

学生からのたより

【初めての台湾留学について】 広報委員 松本 菜緒
不安や心配もあるなか、期待と希望を胸に持って初めて台湾に来た。台湾に留学で来て最も驚いたことは、どの台湾人も本当にやさしいことである。例えば、地図を見ていても行きたいお店が見つからず、道を彷徨っていたことがあった。すると、不思議そうに私たちを見つめていた台湾人の方がどこを探しているのかと質問をしてくれた。行きたいお店を伝えると、中国語と英語、ジェスチャーを含め全力で私たちにお店への行き方を教えてくれたのだ。聞き取ることができない中国語は英語にしたり、ジェスチャーで教えてくれるそのやさしさに、私は心を打たれた。また、語学パートナーと話すときやお店で食べ物を注文するときにぎこちない中国語になっていると、どの台湾人の方も笑顔でうなずきながら聞き取ってくれて、後から丁寧に正しい声調を教えてくれた。その場で正しい声調を教えてくれることですぐ間違いに気づき修正することができる。これはやはり現地に来て中国語を学ぶことで得られる貴重な経験だと思った。まだ留学して半月しかたっていないが、何か困っていそうな人を見かけたら迷わず声をかける、間違いを丁寧に教えてくれるなどの台湾ならではの文化を私は大好きになった。まだ中国語を流暢に話すことはできないが、残りの留学生活では言語間の違いがあっても私も誰か困っている人を助けることができるようになりたい。

地下鉄                台湾の路上

【淡水について】 広報委員  神谷 和花
MRTに乗って初めての遠方への外出は淡水だった。淡水駅に到着し、一歩外に出てみると、港町ならではの青く澄んだ空とまぶしい太陽、どこまでも広がる海が私たちを出迎えてくれた。路上ライブやフォークダンスが行われていて、静かな海とは少し不釣り合いな雰囲気もあったが、それもまた淡水の魅力の一つなのだろうと思った。その日の昼食には、ビャンビャン麺を人生で初めて食べた。きし麺のような平べったい麺で、スープとの相性が非常に良かった。“美國式(アメリカ風)”と書かれていたので、欧米風の味付けかと思いきや、風味は完全に台湾特有のエスニック系の味と香りで驚いたが、とても味わい深かった。その後は、現地の雑貨店や記念写真が撮れるフォトブースなどに入って、ショッピングや思い出作りを楽しんだ。帰る前に、人気のかき氷屋に立ち寄り、海に沈んでゆく夕日を眺めながら、かき氷を食べた。そこで私たちが日本人だと気づいた隣の席に座っていた現地の観光客に「僕は日本の歌手が好きなんだ。」と話しかけられ、彼らが先に店を後にする時には、こちらに向かって笑顔で「Bye bye!」と手を振りながら別れの挨拶をする姿を見て、日本に好感を抱いてくれていることに嬉しさを感じ、同時に日本の文化が海を渡って愛されていることを実感し感動を覚えた。一日があっという間に過ぎてゆき、短いように感じたこの日は、淡水でとても幸せな時間を過ごすことができた。

淡水の海               かき氷