愛知大学 現プロだより

~現代中国学部 現地プログラム 学生・教員からの近況報告~
現プロだより2024
台湾・国立台湾師範大学からのたより

6月のたより

学生からのたより

◆語学パートナーについて 
私の語学パートナーは日本への留学経験があり、日本語がすごく上手な方だった。中国語以外にも留学生活についてなど,たくさんのことを教えてくださった。始めの頃は、相手が日本語を喋れることに甘えてしまい、上手く喋れない中国語を喋ることに躊躇してしまうこともあって、会話の大半が日本語だった。しかし、語学パートナーの方が、私が伝えたいことを一生懸命理解しようとしてくれたり、間違っている部分をしっかりと訂正してくれるおかげで、だんだん中国語を話すことに躊躇いがなくなっていった気がする。
休日には、野柳地質公園や鶯歌を一緒に訪れた。台湾人の方だからこそ知っているスポットにも案内してくださり、初めて見たり食べたりするものばかりで、とても楽しかった。特に、鶯歌で作った陶器は台湾での素敵な思い出となった。語学パートナーが居たからこそたくさんの経験をすることができ、本当に感謝の気持ちでいっぱいである。

女王の頭

手作りの陶器
広報委員 澤田 澪

◆高雄、台南について 
6月8日(土)、9日(日)に1泊2日で友達と高雄、台南に遊びに行った。
1日目の高雄では、第二芸術特区、美麗島駅、蓮池潭などを訪れた。美麗島駅は世界で2番目に美しい駅に選出されているだけあって、とても綺麗だった。美麗駅のライトアップのショーと、蓮池潭の龍虎塔が工事中で見られなかったのは残念だったが、いろんな観光地を訪れることができて楽しかった。
2日目の台南では、度小月、林百貨店、全美戲院などを訪れた。全美戲院は、現在公開中の映画に登場するスポットとして、今注目を集めている。手書きで描かれた看板はとてもインパクトのあるもので、レトロな雰囲気を感じた。
今回の2日間の旅行では、沢山の現地の人に出会った。バスを教えて頂いたり、中々来ないかき氷を待っている時に、隣に座っていたおばさんたちが店員さんに声をかけて頂いたり、沢山助けて頂いた。嫌な顔せずに、進んで人助けをしてくれる台湾の方達が沢山いるからこそ、私たちは台湾に暖かなイメージをもち続けるだろうなと改めて思った。

美麗島駅

全美戲院
広報委員 澤田 澪

◆現地ライフレポート発表と結業式について 
6月28日(金)に、私たちが今まで用意してきた現地ライフレポートの報告会が行われた。本番は練習と違い、広い会場で全員の前で行ったのでいつも以上に緊張している人が多かった。私もとても緊張してずっと足が震えていた。しかし、留学中の長い時間にわたって練習してきたおかげでみんな上手く発表が出来ていたと思う。それぞれの発表する内容も興味深いものばかりで私も聞いていて面白かった。報告会の後は、約4ヶ月の留学生活を締めくくる結業式が行われた。それぞれの担任の先生から結業証書を手渡されて記念写真を撮ったりした。また、台湾師範大学の記念品を貰うこともできて、みんなにとって良い思い出になったと思う。結業式の後に全員で送迎会として学校から近くの餃子屋さんに行った。私たちのクラスの席では、先生が私たち生徒に対する最初の印象がどうであったかや、私たちの留学中に印象に残ったことなどの話をした。たくさんの話をして盛り上がったのでもう帰国することに寂しさを覚えた。

結業式の様子

送迎会の様子
広報委員 伊藤 楓華

5月のたより

学生からのたより

◆時間の重要さについて 
時間は意識せずとも流れていく。カレンダーの数字を眺めて驚くのは、ぼんやりと日々を過ごしているからだと考えていた。5月も後半に入り、同級生との会話で時間の流れについて意識させられることが多くなった。私は彼女らの話に耳を傾けながら、残り1ヶ月という事実をどう捉えるべきか思案していた。周りの意見を聞けば、安堵している者と事を急いている者とで別れている。どちらの意見にも納得できたのだが、それは彼らが毎日を大切にしているからであると私は考える。願望を叶えるために積み重ねる小さなことが、日々に眠っている好機を引き出し、自らを満たしていく過程を担っている。食べ物ひとつ選ぶことでさえ、長い目で見れば大きな選択だ。小さな種を取りこぼさないことで、暖かな想像が目の前に広がるようになると気付かせてくれたのは同級生らである。私は本当に素敵な人ばかりに出会う。

たくさんの料理(レストランにて)

選んだ料理(レストランにて)
広報委員 田中 寿宜

◆総統府見学について 
2024年5月11日(土)に台北市にある中華民国総統府に各クラスの先生と見学に行った。建物の外観は赤と白でとても大きく存在感があった。見学にはたくさんの方が訪れており、中に入る前に手荷物検査などの厳重な警備が行われていて、総統府は台湾のとても重要な場所であることが感じられた。中に入ると全体が白色で正面に中華民国建国の父と呼ばれる孫文の銅像があった。厳格な雰囲気が漂っていた。奥に進むと台湾の歴史、日本との繋がり、歴代の総統府の方の紹介の展示があり、先生方が一から説明してくださった。また、係員の方は日本語を話せる方が多く、日本語で話しかけてくださった。台湾と日本の繋がりを展示や現地の方との交流で実感した。その後は、グッズ売り場や写真スポットなどを巡った。天気が非常によくとても暑かったが、台湾について新しい知識を得ることができ充実した一日になった。台湾滞在中にいろいろな体験、発見をしたいと思った。

総統府見学
広報委員 笠原 菜々子

◆社会論北投見学について 
2024年5月15日(水)に社会論の授業で北投に校外学習に行った。北投は台北中心部からMRT(台湾の地下鉄)に乗って約30分のところに位置しており、温泉で有名な観光スポットである。まず、北投温泉博物館に行った。レトロな雰囲気のある施設で、温泉についての展示が沢山なされていた。施設の方が温泉の歴史や日本との関わりについてなどをガイドをしてくださった。博物館の中に畳や日本語の看板があり、台湾に来ていろいろなところで日本との関係を学ぶことができている。博物館の中は、ステンドグラスと水が光に反射してとても幻想的な温泉があり洋風な要素もあってとてもきれいだった。次に地熱谷に行った。別名、地獄谷とも呼ばれており、池から常に約100度の湯が沸き出ている。近づいてみると、湯煙が立っていてとても熱く、温泉特有の硫黄の香りがした。池全体がエメラルドグリーンに染まっており、天気もとても良かったため美しかった。校外学習を通して勉強にもなり、また新しい土地に立ち寄ることができた。

北投温泉博物館
広報委員 笠原 菜々子

4月のたより

学生からのたより

◆寮の周辺について 
私たちが暮らしている寮の周りは、いつも多くの学生で賑わっている。スーパーや飲食店に加えて、映画館やカラオケなどの娯楽施設もあり、とても便利である。
私が1番気に入っている点は、寮の周辺に沢山の飲料店が並んでいる点である。台湾では至る所に飲料店があり、それぞれの店舗ごとで特徴が違うため、友人同士でお薦めのお店を教え合って、飲み比べをするのが日々の楽しみである。日本にいる時はあまり飲料店に行く習慣が無かったため、これは台湾に来てできた日常の1つだなと感じる。また、規模は小さいが、公館夜市という夜市もあり、夜になると公館駅周辺は多くの人で賑わう。グルメを楽しむのは勿論、夜でも明るくて賑やかな通りは、そこを歩くだけでも楽しいものである。
台湾に来てから1ヶ月が過ぎ、現地の生活にも慣れてきた。4月にしては暑すぎる気温と、湿度の多さにはまだ慣れないところはあるが、そういった、日本との違いをこれからも沢山探していきたいなと思う。

寮付近の飲料店

公館夜市
広報委員 澤田 澪

◆4月3日(水)の地震について 
4月3日(水)に台湾で大きな地震が起こった。台湾の人に聞いたところ、台湾は日本ほど地震が多くないため、今回の地震は台湾内では大騒ぎであった。私たちは4月3日(水)に現地プログラム1回目の単元テストの予定だった。しかし、地震で学校の窓が割れたり、ものが落ちたりと校内に入れる状態ではなかったので単元テストは延期になった。突然の大きな地震にみんなパニックになっていたが、各クラスの先生を始め、リーダーと副リーダーが筆頭となってみんなの安全確認をしていたり、他のメンバーもお互いに安全確認をし合ったりと適切な行動が取れていた。そのため、誰も怪我をすることなく避難ができたのでよかったと思う。4月4日(木)からは、清明節で4連休だったので外泊や外出の予定を立てている人がいたが、地震による被害のため中止になってしまった。

地震発生直後の校舎
広報委員 伊藤 楓華

◆教育実践活動について 
4月27日(土)、私たちは宜蘭に教学実践活動に行った。バスに乗って宜蘭に行き、まずは宜蘭傳統藝術中心で藍染め体験をした。3種類の模様の中から自分が作りたい模様を選び、教えて貰いながら作った。同じ模様の中でも色を付ける部分が多かったり、白いところが多かったりと、個性が出ていて自分だけの作品になり、思い出になった。その後、奇麗灣珍奶文化館で昼食を食べた。台湾に来てからは屋台で食べるご飯が多かったのでビュッフェ形式のご飯が久しぶりでみんな嬉しそうだった。昼食と一緒に頂いたタピオカミルクティーは電球型の容器に入っていた。館内での自由時間を過ごしたあと、宜蘭星源茶園に行き、茶摘み・茶枕作り・緑茶アイスクリーム作りをした。茶枕作りではいくつかの絵や文字の中から好きなものを組み合わせてデザインした。緑茶アイスクリーム作りでは職員さんの流す曲に合わせて掛け声を出しながらアイスを振るのが盛り上がった。朝が早く移動も多かった為、みんな疲れていたが、楽しい思い出になったと思う。

藍染め体験後の集合写真

茶園での集合写真
広報委員 伊藤 楓華

3月のたより

学生からのたより

◆台湾の街中で流れる音楽について 
台湾での生活に慣れようともがきながら、違う景色の中を歩く日々。当たり前に違う言語を話す周りの人々、見慣れない看板や知らない匂いに体と心が一致しない。自分はどこにいるのだろうかと問いかけ、目覚めの質を落とす悪夢を見ているような感覚だった。そんな中、最初に不思議に思ったことは、街中で流れる音楽についてだ。群衆の波に酔っていた私を救ったのは、ふと耳にした優しい音。せき止められない視覚からの情報を遮断してくれたのは、雲が泳ぐ青空のように心地良い音色だった。台湾に留学するまで、私は耳に入る全ての音を変えなければならないと考えて自身を脅迫していた。だが道を歩いてみるとどうだろう。音の聞き方は、日本でも台湾でもほとんど変わりはないと気付いた。良い音楽を休息とする質感に特異点は無いのだろう。これからの台湾での生活に、私の耳はぴったり同じ形となることが出来るだろうか。少しずつでもそれを実現するために、街を歩くことの大切さを身をもって実感していきたい。

空港から宿舎へ向かうバスの中

台北市内の夜道
広報委員 田中 寿宜

◆国立台湾師範大学について 
初めての留学ということで、世界の門を叩くほどの大きな覚悟とプレッシャーを抱えて迎えた授業初日。通学バスに乗る作法やエスカレーターを待つ時間の使い方など、台湾で生活するために必要な初期知識などひとつもない。私たちが唯一共通して持っていた仲間意識など、今は何の役にも立たないのだ。そんな時は想像を膨らませるほか無い。時に大きな力を発揮する想像力、という可能性は私たちの心の拠り所となっただろう。迫る時間を無慈悲に感じても、余力として光る想像をしまいこんだ絹のような未来が、大丈夫だと言ってくれた。国立台湾師範大学の先生方は人間として眩しくて、先が見えなくて目が眩む空想を持った心を快活に掬ってくださった。そこで私は考えた。人類たり得るためには考えることではあるが、自身の中で学び導き出した答えこそが、人類の一員としての価値を持つものなのかもしれないと。それが、優れた直感を持つ先生方から学んだ最初のことだった。

授業中の様子1

授業中の様子2
広報委員 田中 寿宜

◆交流会について 
3月29日(金)に国立台湾師範大学で第1回交流会が行われた。交流会では日本に興味を持っている台湾の学生と日本、台湾の文化などについて共有した。まずグループに分かれて自己紹介を行った。コミュニケーションが取れるか不安だったが、日本語を話せる学生が多く参加し、私たちと積極的にコミュニケーションを取ってくれた。その中で日本のアニメやアーティストに興味を持っている方もみえ、とても盛り上がった。また、大学近くのおいしいお店や、休日にぴったりな観光スポットなど台湾についての情報をたくさん教えてもらった。その中で、お店の名前や料理名などの中国語の発音を丁寧に教えてもらい、これからの台湾での生活に活かしていきたいと思った。しかし、交流会中、台湾の学生同士の会話は聞き取ることができず、私たちが話した日本語を中国語に訳してもらう場面が多かったため、中国語のスキルはまだまだであると感じた。次の交流会では私たちが積極的に中国語を使ってコミュニケーションが取れるように日々努力したいと思う。

交流会①

交流会②
広報委員 笠原 菜々子