愛知大学 現プロだより

~現代中国学部 現地プログラム 学生・教員からの近況報告~
現プロだより2019
マレーシア・南方大学学院からのたより

6月のたより

学生からのたより

◆マレーシアのカカオとチョコレート
6月8・9日の2日間をつかって、ペナンへ行った。ペナンはマレーシアの北西部に位置し、ジョホールバルのスナイ国際空港から飛行機に乗り、およそ1時間半の場所にある。古くから貿易拠点として発展したので様々な文化を感じられる魅力ある街だ。街にはウォールアートが描かれており、インスタグラムで映える写真を撮ることが出来る。
ペナンにはジョージタウンをはじめ、ペナンヒルなど様々な観光地があるが、私は「CHOCOLATE & COFFEE MUSEUM」(チョコレートミュージアム)という場所をおすすめしたい。ここは現地のタクシードライバーが教えてくれた。館内に入ってみると壁にチョコレートの作り方や歴史についての絵が描かれていた。私はマレーシアがカカオの生産量が世界第7位で、ちょっとした大生産地だと初めて知った。カカオは赤道近くの国のシェアがほとんどであることなどチョコレートについて様々な事を学んだ後、出口にチョコレートのお土産売り場があり、試食もできる。値段はチョコレートにしては少し高めだが、日本語を話すことが出来る店員がいたり、日本円で購入できたり、英語や中国語があまりしゃべれない人でも訪れやすい。ちなみに53%ビターチョコレートと書かれてある缶のチョコレートがおすすめだ。
  

◆USSに行ってみた!
現地プログラムも終わりが迫り、最後の市外外出ができる週末にシンガポールへ行った。主な目的は“USS”に行くことだ。
“USS”とは“UNIVERSAL STUDIOS SINGAPORE(ユニバーサルスタジオシンガポール)”のことである。セントーサ島というシンガポールの中心から少し離れたところにある。広さは、大阪のユニバーサルスタジオジャパンよりはるかに小さく、4~5時間ですべて周れた。待ち時間は日本のように1時間や2時間も待つことはなく、ほとんどのアトラクションが10分も待たずに乗ることができる。USSのアトラクションは、ジェットコースターが一番面白かった。特にピラミッド型の建物が目印の「Revenge of the Mummy」だ。暗くてレールが見えないのでジェットコースターが次にどういう方向に行くのかわからないところがスリル満点で良かった。また、敷地が狭いのでキャラクターに遭遇しやすい。シュレックやトランスフォーマーなど、並んだら写真を撮ってくれる。
セントーサ島はUSSだけでなく周りにもたくさん水族館やビーチ、テーマパークなど遊ぶスポットがたくさんあるのでセントーサ島に宿泊する感じで来たほうがおすすめだ。
  

広報委員 角田涼希

◆シヤチハタマレーシア 山田勝さんの講演会
6月24日、シヤチハタマレーシアの山田勝さんのお話をきかせていただいた。日本ではシヤチハタはインク台やスタンプの会社として有名だが、マレーシアではホワイトボード用のペンやマーカーペンなどの筆記用具の会社として知られている。
山田さんからは中国で働いているときに体験した日本と中国の文化の違いや、どのようにお客様のニーズに応える商品を作るのかなどのお話をしていただいた。中国の人は判子を押すときに押した感覚が欲しいから手で力強く押すことでインクが潰れてしまい、そのためにインクが潰れないインク台を作ったという話を聞き、日本での当たり前が通用しない、“文化の違い”からその国にあった商品を開発していくことは現地で商品を受け入れてもらうのに大事なことだと改めて分かった。
私も中国語や英語を使う仕事について、日本と外国との文化の違いに正面からぶつかり、その中で現地のニーズにあった商品を開発していきたいと思った。また、現地プログラムでの体験や困難をいかして、山田さんのような海外で活躍できる人になりたいと思った。

◆語学パートナー主催のお別れ会
6月24日の夜、語学パートナーが私たちのためにお別れ会を開いてくれた。語学パートナーが自分たちの時間を割いて、食事などを準備したり、風船をふくれませたりしていた。お別れ会が始まると、私はこの現地プログラムが始まってから4カ月間ずっと私たちの生活を支えてくれた語学パートナーとの色々な思い出が蘇ってきた。
お別れ会の途中には、中国語の先生も来てくれた。私たちは先生に寄せ書きのメッセージや花を渡して、最後の集合写真を撮った。これを最後にもう会うことがないと思うと、悲しい気持ちになったが、いつまでも悲しい気持ちに浸っているわけにはいかない。日本に帰国した後も先生から教わったことを忘れることはないだろう。
お別れ会の終盤には、語学パートナーたちから私たち一人一人に賞状が贈られた。それは「一番かっこいい人」や「一番かわいい人」などが書かれた私たち一人一人を表すものだった。手紙などを渡されることは多いが、このような贈り物は初めてだった。この賞状は私にとって宝物になった。

広報委員 山口広宣

「さくら21特派員」レポート

猫が寝ていてかわいい!マレーシアには猫がたくさんいる。だが、今回は猫ではなく、その横のマンゴーについてだ。棚の上には緑のマンゴーが売られている。なぜ緑色の状態で売られているかというと、マレーシアの人々はマンゴーをサラダにして食べ、酸味のある状態で食べたら体に良いと考える人が多いからだ。もちろん、黄色のマンゴーも売られている。南国のマンゴーはやはり甘さが格別。あと安さも!

南方大学学院近くの果物屋にて
これは愛知大学の近くにもある油そばのお店「歌志軒」のメニューだ。歌志軒はシンガポールにもあった。だが、日本とメニューが少し違い、そして値段も日本円で約1000円弱と少し高め。あと1つ日本と違うのは持ち帰りができること。歌志軒だけに限らず、マレーシア、シンガポールの飲食店の多くは持ち帰りができる。私たちの現地プログラム先の学校内の食堂でも。東南アジアと日本では外食サービスの違いが多くあると感じた。
シンガポール、ブギス駅近くの歌志軒にて
角田涼希

5月のたより

学生からのたより

◆思い出の旅
マラッカ、ペナン島、シンガポールに旅行することができるのはマレーシア現地プログラムに参加する人の特権である。費用は自己負担になるが、旅行しないのはかなりもったいない。特にペナンやマラッカは日本からは行く機会が少ないと思う。
マラッカは、マレーシア最古の町である。オランダ統治下時代の建物が残るオランダ広場周辺は社会科の教科書の中でしか見たことがない景色に圧倒される。
ペナン島は、一つの島である為少し歩けばすぐ海が見られる。中でも私たちが一番お勧めしたいのはPinang Hill。写真では伝えきれない美しい景色が見ることができる。丘の頂上にカフェがあり、その景色を眺めながらの食事は至福の時間だった。
シンガポールは、ジョホールバルからバスで30分ほどあれば行ける。毎週のように行っていた学生もいる。ガイドブックに必ず載っている有名な観光スポットに実際に行くことがとても楽しい。ただあの有名なマーライオンは時間によっては水が出ていないこともあるので注意。

(写真1)マラッカオランダ広場

(写真2)Pinang Hill頂上にて

(写真3)シンガポールのモスクと街並み

(写真4)マーライオン

◆HSK5级 考试
3週間に一度の頻度でHSK4級のテストを受けていたが、今月から5級になった。4級の時に比べて一気に難易度が上がり、合格には2500単語必要と言われている。普段授業をしっかり受け、語学パートナーとたくさん会話していたとしても単語数は全く足らない。また、リスニングの速度が一気に速くなり、なかなか聞き取ることができない。そのため、空き時間に自身で学習することが必要だ。帰国後受験するHSKは5級のため早め早めに準備しておきたい。


◆一年に新年が4回
5月はマレー系の人々にとってとても重要な月である。イスラム教の断食月「ラマダン」に入ると、彼らは1ヶ月断食を行う。断食は朝5時から夜7時までで水も飲まない。1ヶ月の断食が終わるとハラリヤと呼ばれる新年が始まり、祝日になる。マレーシアは多宗教国家で、それぞれで違った祭日がある。そのためほかの国に比べて祝日も多い。キリスト教、イスラム教、中華系、インド系それぞれに別の新年がある為一年に4回の新年を迎えるのである。マレーシアにいると宗教を感じることがたくさんある。
広報委員 嶋﨑麗、江坂悠奈

「さくら21特派員」レポート

マレーシアに来て日本のものを探すとドラえもんとクレヨンしんちゃんがよく目に入る。マレーシアのテレビでも放送されており、小さい頃よく見ていた、という学生も多い。他にもマレーシアでは日本の漫画やアニメがよく知られている。自分が日本人であることを伝えると、アニメや漫画についてたくさん質問されるが、自分の知らないものが殆どだ。留学へ行く前に海外で有名な日本のものについて知識を増やしておくと会話のきっかけになるかもしれない。

江坂悠奈

マレーシアは車社会である。特にジョホールバルでは道を歩いている人はほとんどいない。タクシーも日本に比べるとかなり安いし、南方大学学院では多くの学生が車で学校に通っている。
日本の自動車メーカーも進出しており、日本の車が走っているのをよく見る。日本と同じ左側通行ではあるが、とても自動車優先のように思える。なぜなら、道を渡ろうとしていても自動車が止まってくれることはほぼないし、歩行者の近くを走る自動車が速度を落とすこともあまりないからだ。マレーシアの道を歩くときは注意が必要だ。

マレーシアの道路の様子
嶋崎麗

4月のたより

学生からのたより

◆英語の授業
英語の授業は週3回90分ずつある。インド人のマーシャ先生が話す英語は綺麗で、一つ一つの単語がはっきり聞き取れる。私たちは素晴らしい先生の授業を受けることが出来て幸運だ。
授業は全て英語で行われ、授業中に英語以外の言語を話すことを禁止されている。英語でのプレゼンテーションは私にとって一番の難関だ(写真1)。それは先生から与えられた課題をもとにPower Pointや模造紙などを使い、2人1組となって英語でみんなの前で発表するのである。日本でもみんなの前で調べてきたことを発表する機会はあったが、英語で調べてきたことを発表するのは初めてで、最初は緊張して上手に出来なかった。しかし、何回か発表していくうちに緊張することも少なくなってきた。このプレゼンテーションの経験は、今後社会に出た後にも活かしていきたいと思う。

(写真1)プレゼンテーションの様子

◆教育実践活動
4月11、12日と教育実践活動としてマレーシアの首都であるクアラルンプールに語学パートナーとともに行った。
初日は、最初に国立マラヤ大学を訪れ、現地の学生の前で3月から練習してきたソーラン節を披露した。その後、図書館を見学し、館内の紅楼夢資料館を訪れた。次に、マレーシアの中心部にあるセントラルマーケットに行ってお土産などを買い、その後、クアラルンプールのランドマークであるツインタワーを見学した。マレーシアの「伝統」と「近代」の両方を見学することでクアラルンプール市内の文化の融合を感じることが出来た。
2日目は、クアラルンプール郊外にあるバトゥ洞窟(写真2)と国立歴史博物館、独立公園(写真3)を訪れた。バトゥ洞窟は洞窟内にヒンドゥー教寺院があり、そこに行くには200段以上ある急な階段を登らなければならない。大変だったが、登りきった先にある寺院は別の世界に迷いこんだような感覚で、その風景に感動した。国立歴史博物館と独立公園ではマレーシアの歴史と植民地支配からの独立の歴史を肌で感じ、マレーシアについてより知りたくなる機会となった。

(写真2)バトゥ洞窟

(写真3)独立公園

◆活力校園
4月26日は南方大学学院の文化祭「活力校園」の日。日本の学校の文化祭と同様の雰囲気も漂わせながらも、南方大学学院の学生は衣装づくりに力を入れたり、バックモニターを使った演出をしたりと日本とは違ったアイデアを取り入れた内容で自分たちの出し物に一生懸命に取り組んでいた。
そして、私たちは語学パートナーと共に毎年恒例のソーラン節を踊った。現地プログラムが始まって以来、平日の夜に語学パートナーと一緒に教室に集まってソーラン節の練習を続けてきた。みんなそれぞれ予定がある中で時間を割いて練習に参加し、互いに教え合い、練習してきたソーラン節を発表することが出来て、この日のために頑張ってきて良かったと思った。米津玄師の「Lemon」の合唱、ドラマ「3年A組」の朝礼体操も披露した。南方大学学院の学生の歓声は大きかった。マレーシアという外国の観客の前で日本の文化を披露できたのは貴重な経験になった。一か月の練習の成果をみんなが心を一つにして発表することができて本当によかった。(写真4)
ちなみにこの「活力校園」とは「活気のあるキャンパス」という意味だ。この日のキャンパスはとても活気があった。

(写真4)南方大学学院学園祭

◆ナイトマーケット
南方大学学院から歩いて20分ほどのところにある飲食地区では、毎週木曜日にナイトマーケットが開かれている。全長700メートルほどの距離に店が軒を連ね、多くの人で賑わっている。ナイトマーケットでは惣菜、果物などの食料品から調理器具、衣料品、飼育用の熱帯魚まで売られている。値段は、果物の場合、近くのスーパーマーケットで買うより安く買える。なので、私たちは毎週のように語学パートナーと一緒にこのナイトマーケットに足を運ぶ。いろんな客引きの声がドリアンの強烈な臭いとともに襲ってくる。まるで日本の花火大会の露店のようだ。
広報委員 角田涼希、山口広宣

「さくら21特派員」レポート

マレーシアでも日本の曲が人気だ。タクシーに乗った時J-popが流れていることも多く驚いた。お店でもBGMが日本の歌だったり、店員さんが「こんにちは」と日本語で挨拶してくれたりする。マレーシアで日本人の観光客はめったに見ないが、マレーシア人は日本の文化を身近に感じているようだ。
南方大学学院の学園祭で私たちは「ソーラン節」と「Lemon」(米津玄師)を披露した。大盛況に終わり、とても嬉しかった。

南方大学学院の学園祭にて
嶋崎麗

私がここに来て思ったのは互いの国の歴史や国際関係を知っておいた方が良いということ。アニメや漫画から日本が好きな生徒も多く、学校には日本文化クラブなどもある。だが、マレーシア人の中には日本を良く思っていない人もいる。これは歴史に関係している。マレーシアでは誰もが知っている重大な歴史であるが日本人は知らない人も多いのではないだろうか。留学するにあたって国と国の歴史関係も学んでおくべきだ。

马来西亚国家纪念碑
江坂悠奈

3月のたより

学生からのたより

◆マレーシア・ジョホールバルでの生活
マレーシアは日本と違う。すべて違う。物価、食、天気などなど。
まず驚くことは180円で外食できてしまうこと。食べ物に困ることはほぼない。スーパーに行けば何でも手に入る。生卵はさすがに食べられないが、生野菜は食べられる。寿司も焼肉もラーメンも天ぷらも食べられる。
天気はいきなりシャワーのような大雨が降るがあっという間にやむ。雷もしょっちゅう鳴る。乾燥が日本より厳しいため肌がジリジリして、日焼け止めが手放せない。

南方大学学院にて

◆中国語の授業と文化講座
中国語は会話の宿題が大変だ。ある日の宿題は、一人ひとりが天気予報士になって中国語で天気を説明し録画するというもので、語学パートナーに手伝ってもらい何とか完成させた。授業でビデオをみんなで見るのが、すごく恥ずかしかった。文化講座ではお茶の文化を学んだ。いろいろな決まりがあって飲むまでに時間がかかり、正直待ちくたびれた。一番茶がおいしいと思っていたのに捨ててしまったのがびっくりだった。マレー語も少し習った。

中国の授業の様子

◆私は世界を旅している
マレーシアの街並みはとても一つの国とは思えない。外を歩くと、中華系、マレー系など様々で、カラフルな民族衣装があふれている。一つの国なのに聞こえてくる言葉も三つ、四つ?国語はマレー語だけれど、共通語は英語。建物もバラエティーで、日本では見たことのないヒンドゥー教やイスラム教の寺院や店に行くのが楽しい。イスラム寺院からは呪文のような音楽のような礼拝の声が明け方、大音量で流れてくる。私たちにとっては朝のアラームだ。いろいろな人、いろいろな文化が見られ、世界を旅しているような気分だ。

中国の寺院

イスラム寺院

◆ククプへの小旅行
週末はみんなでククプに行った。ジョホールバルから数時間離れた田舎で、やることといえば、ただただ美しい海を眺めること。夕焼けの写真をきれいに撮ろうとみんな必死だった。マングローブと野生の猿で有名なタンジュンピアイ公園では、暑い中、熱帯雨林をぬけてユーラシア大陸最南端の場所まで歩いた。私は最南端に来たんだと誇らしかった。

ユーラシア大陸最南端にて

広報委員 嶋﨑麗、江坂悠奈

「さくら21特派員」レポート

◆夜市の寿司
毎週木曜日に夜市が開かれ、語学パートナーが連れて行ってくれる。様々なものがあり、寿司を見つけた。一貫三十円ほどで見た目は似ているものの、海鮮は使われていない。パートナーに「日本のすしは殆ど海鮮で、値段は高い」と説明すると屋台のすしとは全然違うと驚いていた。マレーシアには日本のものが多く、今回のように日本との違いを見つけていきたい。


所沙希

 ◆マレーシアのショッピングモールにて
語学パートナーと大学付近にあるショッピングモールに買い物に行った際、すき家を見つけた。メニューを見てみると日本とは違い、牛丼とラーメンのセットがあったり、現地の人の口にあうようにアレンジされたメニューもあった。マレーシアは多民族国家のため、様々な人に合ったものがあるのがよくわかった。


セイエダ マリア タヘル