愛知大学 現プロだより

~現代中国学部 現地プログラム 学生・教員からの近況報告~
現プロだより2025
台湾・国立台湾師範大学からのたより

5月のたより

学生からのたより

【校外学習について】広報委員  神谷 和花
5月10日に校外学習として宜蘭に行った。台湾師範大学の先生方が同伴してくださり、とても有意義な時間を過ごすことができた。はじめにバスで宜蘭伝統芸術センターに向かい、藍染め体験をした。各々の好きなデザインを選び制作した。できあがったものは世界でたった一つの自分だけの作品なので、思い出に残る素敵な作品を作ることができた。その後再びバスに乗り、昼食会場に行き、ビュッフェ形式の昼食を楽しんだ。台湾ならではの料理もあり、いろいろな料理に挑戦することができた。豆花やソフトクリーム、ちまき、タピオカミルクティーなどがあった。その中でも、自分で生野菜を茹でて、麺類やスープ、ソースを合わせて作る料理があり、日本では見られないため、新鮮で驚いた。お腹が満たされたところで最後は宜蘭星源園という茶畑に移動した。ここでは、枕元に置くことでお茶の香りを嗅ぎながらリラックスして就寝できるという効果のある茶枕つくりを体験した。袋にお茶の葉を詰める作業が楽しかった。続いてお茶味のアイスクリームを作ったのだが、材料を入れた容器を振ることで中身を凍らせてアイスクリームにする工程で、クラブミュージックを流して踊りながら容器を一心不乱に振った。従業員の方のオリジナルの振り付けで、みんなで同じ振り付けを踊ったため、一体感が生まれ、余計楽しく感じた。もちろんアイスクリームもおいしかった。久しぶりの遠出外出だったということもあり、本当にいい時間を過ごすことができた。

お茶アイス                藍染め

【象山について】広報委員  松本 菜緒
友達と台湾の有名観光地の一つである象山に行った。象山の展望台からは台北の夜景を一望できるため、私たちは高揚した気持ちで展望台まで登山を始めた。しかし、登山は思っていた以上に過酷で、傾斜のきつい坂道や不揃いな幅の階段、虫が多い場所などが何箇所かあり、登山途中にある巨大な岩で休憩をとることも多々あった。また、頂上まであと300m地点では全身に疲労が来て、最初のような足取りでは進めなくなった。それでも、少しずつ頂上に向かい、やっと日没頃に頂上に着くことができた。そして、そこから見えた夜景は今まで見た中で一番美しく、他に類を見ない夜景であった。いくつかの高層ビルの灯りがきらきらと輝き、一面に広がる夜景は私たちの目を奪った。私は台湾留学中にこの夜景を肉眼で見ることができてとても良かった。また、この非常に困難な登山に挑戦できたこと、友達と励まし合いながら登頂できたことに強い達成感と団結感を感じることがきた。有意義な日となった。

夜景                   帰り道




4月のたより

学生からのたより

【九份、十分について】 広報委員 加藤 結衣
4月第1週目の清明節という台湾の大型連休に初めての市外外出として、九份と十分に同部屋の友達と出かけた。移動距離が長いことや、電車が1時間に1回しか来ないことに不安を抱えながらもまずは十分に向かった。前日に電車のチケットの買い方や、乗る電車を下調べしておいたおかげで無事迷わずに辿り着くことができた。到着してすぐに念願だったランタン飛ばしを体験した。色を選ぶ時もみんなそれぞれの願いを書く時はもちろんだが、ランタンを飛ばす瞬間は想像していた以上に楽しかった。ランタンのお店の人が写真や動画を沢山撮ってくれて思い出にも残すことができとても嬉しかった。次にタクシーに乗って九份へ行った。タクシーの運転手さんがすごく気さくに話してくれて移動時間も苦にならなかった。九份に着くとよく写真で見ていたあの有名な街並みが目の前に広がっていて、ただ歩いているだけでもすごく楽しめた。しかし、歩いているとおいしそうな食べ物が多く売っていて、その匂いに誘われるように食べ歩きもした。夕方になるとライトアップされた街並みを見るために眺めのいいお店でお茶をした。暗くなってから見た景色は本当に綺麗で感動した。ちょうちんの赤色と夜景が相まって、すごく幻想的な雰囲気が感じられた。一番定番の観光スポットではあるが、やはり有名なだけあって台湾に来たら一度は訪れることを勧めたいくらい、とても魅力的な場所だった。      

ランタン飛ばし(十分)         夜景(九份)

食べ歩き(九份)

【台湾の交通事情について】 広報委員 古方 ほのか
台湾に来て1ヶ月が経ち、現地の道路事情にも少し慣れたように感じる。3月中は色々と不慣れで移動時はMRTを利用していたが、近頃はバス移動も多くなった。日本のバスとは違い、バス停にバスが来たら手を挙げて乗る意思を伝えないと通過してしまう場合があり、言語交換パートナーに教えてもらって初めて乗ることが出来た。値段は学生割で12元(約54円)と大変安く、MRTとは違い、駅から少し離れた場所にもバス停があるので比較的便利であると感じる。しかしデメリットもあり、早着した場合は出発時刻まで待つことなくそのまま出発してしまうので、大事な時にはあらかじめ余裕を持って行動する必要がある。また、台北市内にはタクシーも多く走っており、配車アプリを使うことでより快適に移動ができる。値段はバスやMRTより高くなるが、速い上にスマホで呼ぶと5分以内には来るので、急ぎの際はよく利用することが多い。なかには日本が好きな運転手もおり、気さくに話しかけてくれる人もいるため、ちょっとした交流も楽しむことが出来る。4月はこれらの交通手段を組み合わせることが出来るようになり、3月よりも快適に台湾での生活が送れたと感じた。しかし、台湾の交通機関で台鐵(日本でいう在来線)や高鐵(新幹線)にはまだ乗ったことがないため、市外外出をする際には利用してみたいと思った。

台北駅                台湾師範大学付近の道路

3月のたより

学生からのたより

【初めての台湾留学について】 広報委員 松本 菜緒
不安や心配もあるなか、期待と希望を胸に持って初めて台湾に来た。台湾に留学で来て最も驚いたことは、どの台湾人も本当にやさしいことである。例えば、地図を見ていても行きたいお店が見つからず、道を彷徨っていたことがあった。すると、不思議そうに私たちを見つめていた台湾人の方がどこを探しているのかと質問をしてくれた。行きたいお店を伝えると、中国語と英語、ジェスチャーを含め全力で私たちにお店への行き方を教えてくれたのだ。聞き取ることができない中国語は英語にしたり、ジェスチャーで教えてくれるそのやさしさに、私は心を打たれた。また、語学パートナーと話すときやお店で食べ物を注文するときにぎこちない中国語になっていると、どの台湾人の方も笑顔でうなずきながら聞き取ってくれて、後から丁寧に正しい声調を教えてくれた。その場で正しい声調を教えてくれることですぐ間違いに気づき修正することができる。これはやはり現地に来て中国語を学ぶことで得られる貴重な経験だと思った。まだ留学して半月しかたっていないが、何か困っていそうな人を見かけたら迷わず声をかける、間違いを丁寧に教えてくれるなどの台湾ならではの文化を私は大好きになった。まだ中国語を流暢に話すことはできないが、残りの留学生活では言語間の違いがあっても私も誰か困っている人を助けることができるようになりたい。

地下鉄                台湾の路上

【淡水について】 広報委員  神谷 和花
MRTに乗って初めての遠方への外出は淡水だった。淡水駅に到着し、一歩外に出てみると、港町ならではの青く澄んだ空とまぶしい太陽、どこまでも広がる海が私たちを出迎えてくれた。路上ライブやフォークダンスが行われていて、静かな海とは少し不釣り合いな雰囲気もあったが、それもまた淡水の魅力の一つなのだろうと思った。その日の昼食には、ビャンビャン麺を人生で初めて食べた。きし麺のような平べったい麺で、スープとの相性が非常に良かった。“美國式(アメリカ風)”と書かれていたので、欧米風の味付けかと思いきや、風味は完全に台湾特有のエスニック系の味と香りで驚いたが、とても味わい深かった。その後は、現地の雑貨店や記念写真が撮れるフォトブースなどに入って、ショッピングや思い出作りを楽しんだ。帰る前に、人気のかき氷屋に立ち寄り、海に沈んでゆく夕日を眺めながら、かき氷を食べた。そこで私たちが日本人だと気づいた隣の席に座っていた現地の観光客に「僕は日本の歌手が好きなんだ。」と話しかけられ、彼らが先に店を後にする時には、こちらに向かって笑顔で「Bye bye!」と手を振りながら別れの挨拶をする姿を見て、日本に好感を抱いてくれていることに嬉しさを感じ、同時に日本の文化が海を渡って愛されていることを実感し感動を覚えた。一日があっという間に過ぎてゆき、短いように感じたこの日は、淡水でとても幸せな時間を過ごすことができた。

淡水の海               かき氷