セミナー/イベント

「覚悟 失敗しない中小企業の中国進出」
国際ビジネスセンター主催(中部経済新聞社共催)第7回ビジネスセミナーを開催

国際ビジネスセンターは2015年1月15日(木)14:00~16:00、名古屋校舎にて中部経済新聞社と共催で第7回ビジネスセミナーを開催し、ビジネスマン、学生など約160名が参加しました。

講師の藤澤亨氏は現在、尾州の老舗テキスタイル会社・鈴憲毛織株式会社代表取締役、経営コンサルティング会社・株式会社SKソリューション代表取締役を兼任。経営難に陥った中国昆山の現地法人を上海に移転(実際は現地法人の廃止と設立)した経験等を中心に、中小企業に必要な中国進出の心構え等を解説いただきました。なお、藤澤氏の対中ビジネス観は、このほど上梓された『覚悟-失敗しない中小企業の中国進出』(中部経済新聞社)にも詳述されています。
 また、セミナー終盤の質疑応答では、藤澤氏が中国で最も厚い信頼をおく公認会計士の金子明道氏も加わり、活発なやりとりが行われました。セミナー内容の主な要点は以下のとおりです。

  • 中国に限らず、海外へ進出する場合、中小企業にとっては総資産の約4割を投じるまさに企業の命がかかる一大事であり、相当の「覚悟」が求められる。この覚悟なくして、安易に中国ビジネスを進めれば必ずや失敗する。「覚悟」とは、結果がどうであれ全ての責任を自らが取る心持ちを持つこと、他の全てを犠牲にしても良いと決意すること、この肚を括る心持ちを指す。
  • 相手(国)の制度、生活習慣、人の違いをまず熟知し、足りない部分は日本語を解する信頼のおける専門家(弁護士、公認会計士など)に学び、その力を大いに借りるべき。専門家との人間関係を作るにはそれなりの支出(コスト)を伴う。そのコストに耐えられないのであれば、中国進出は更に慎重になるべきである。
  • 日本国内であれば制度や人間関係に守られ、それほどコンプライアンスを意識せずとも商売を続けられるが、中国での経済活動はまったく異なることを認識すべき。例えれば、ルールと人間関係で守られた民族が、下着のままで自然界へ出るようなもの。中国における取引では、信頼の延長上に成り立っていると信じ切ってしまうことが非常に危険。我が身は我が身で守る覚悟が必要。
  • 中国で省を跨ぐ現地法人の移転実務をしてわかったことは、①省を跨ぐ法人移動は実質的に不可能。旧法人を閉鎖し、新法人を立ち上げるしかない、②現地法人閉鎖に要する期間と手続きは約2年を覚悟した方が良い、③上海での独資設立の場合で約3ヶ月を要した、④法人閉鎖・設立手続きには、多くの関連機関への申請、営業許可などが必要で、現地の公認会計士などの専門家に頼るほうが安全かつ迅速。
  • 私が考えるビジネスの要諦は「商売をする相手をまず好きになる」こと。そのために、中国(人)の正しい理解が不可欠。中国では、友人として認め合ったなら、日本では評価される遠慮がちな振る舞いも、相手を友人と認めていないことになり、信頼の対象から除外される。互いに風習や習慣を知り合い、「郷に入らば郷に従え」を徹底すべき。
  • 中国ビジネスの今後の注目点として中国と欧州を結ぶ「一帯一路(新シルクロード)経済圏構想」を紹介したい。中国は2014年11月、同構想の対象地域のインフラ整備を念頭に400億ドルを拠出し、新シルクロード基金を設立した。この基金などを活用し、時速350キロの高速鉄道を建設するなど、沿線諸国にとっての経済発展を支援するほか、中国にとっても過剰生産能力の解消、資源の確保、貿易の主導権確保、人民元の国際化などが見込まれる。

講演の最後には、藤澤氏より参加学生に対し、「うまくいかないことを相手(環境)のせいにしていては成長はない。自分は最善を尽くしたかを常に自問せよ」とのメッセージをいただきました。

セミナー終了後、国際ビジネスセンター事務室にて、「第1回国際ビジネスセンター会員交流会」兼「第7回ビジネスセミナーネットワーキング交流会」を開催、約20名の会員および企業関係者が和やかなムードのなか、講師の藤澤様を囲んで活発な交流を行いました。

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