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市民参加型 法廷シミュレーション〈模擬裁判〉

 市民参加型 法廷シミュレーション〈模擬裁判〉とは?

裁判官、検察官、弁護人、被告人、証人、そして当日参加の裁判員を交えて、実際の裁判を忠実に再現する裁判員模擬裁判です。扱われる事件の内容や公判廷でのやりとりを学生が主体となって検討し、運営します。また市民が参加できるイベントとして、学外の方々に広く公開するものになっています。
その運営や広報活動なども行い、これらの活動を通して学生たちは、専門知識のみならず、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力など、社会で必要となる能力も身につけていきます。

インタビュー

法律はみんなのものだ。だから、法律を知らない人にも分かりやすく。

法律を知ることは、しっかりと、生きることにつながる。

愛知大学の法学部に入ったのは、高校生の時に、法律に疑問を持ったことがきっかけだった。身近なところで事件が起こり、その内容を耳にすることがあった。知識のない私は、そこに理不尽さを感じた。法律を知らないことは、損をする。もっと知るべきだ、勉強したいと考えた。

架空の話ではなく、当事者意識の持てるストーリーを。

誰もが裁判員に選ばれる可能性のある今、できるだけ実際に起こりそうな事件、裁判の展開を考えた。話の軸となる争点には「殺人の故意」を選んだ。そこに“殺意”があったのかどうかを法的に追究することだ。この軸をもとにメンバー全員で議論を繰り返し、ストーリーを練り上げていく。しかし、ストーリーを作り込むごとに、話がぶれてしまい、裁判員の判断も偏ってしまう可能性が出てくる。「簡単に結論を導ける内容では意味がない、もっと裁判員を悩ませる内容を」幾度となく話を元に戻しながら、争点を明らかにするための論点となる状況設定や物証について、細部まで検討を重ねた。

学内プレ本番。準備不足を思い知らされた。

学外の方を招いての本番の前に、学内でプレ本番をする。通しリハーサルは、何度となく行い、何とかなるだろうと思い込んでいた。しかし、うまくいかなかった。今までしっかりとサポートをしてくれていた先輩たちが運営から一歩引いたことにより、結果は散々。でも結果、これが発憤材料になった。本番まであと2週間。プレ本番の反省をして、運営方法を練り直した。共に悩んだこの時間が、メンバー全員を一丸にしたと思う。

キーワードは「楽しい」。とことん執着した。

学内プレ本番での苦い経験から、本番直前は「より意義深い模擬裁判にしたい」、その一心だった。法律を専門的に学んでいない方にとって興味深いものになっているか、法律の奥深さを感じてもらえるかどうか。法律の用語は専門的であり、一般の生活では馴染みのない言葉も多く、解釈も独特で難しい。そのため、常に客観的な目線で検証を繰り返した。また、実際に裁判の傍聴にも赴き、裁判の流れ、裁判内での言動などに至るまで徹底的に研究をし、それを模擬裁判に活かした。最終的に行った裁判の内容は『彼氏の浮気相手を口論の上、灰皿で殺害、「殺人」か「傷害致死」か?』。本番当日、イベントの最後に催された投票では「殺人」と「傷害致死」でほぼ半々に分かれた。同じ争点、同じ論点を聞いても人によって判断がこのように分かれる。裁判員制度について知ってもらうだけでなく、人を裁くことの難しさを体験し、共有することができた証だった。先生方や来場者の方々からも好評価をいただくことができ、自身の学生生活の集大成としてやり遂げたという達成感を感じている。

第11回 模擬裁判実行委員会 実行委員長 法学部4年 竹場貴好さん

インタビュー

第12回 愛知大学法学部 模擬裁判

メンバー全員で、意識と行動を共有し、協調するプロジェクトでありたい。

模擬裁判実行委員会は、裁判のストーリーを考える公判部と学内外にこのイベントを宣伝する広報部で運営されます。今回で12回目を数える模擬裁判。これまで、実行委員長は、中核をなす公判部シナリオ班の中から選出されることが多かったようです。しかし今回、広報部に属していた私が、実行委員長を務めることになりました。これは、シナリオの奥深さを追求するだけでなく、今年度は学内外に対する広報活動にも注力するため。この両輪を機能させることが使命だと感じています。参加するメンバー全員が協力し合える環境を築き、それぞれが力を出しきることで、より有意義なイベントにしたいと思っています。めざすのは、観覧いただいた方々に法律や裁判を「自分に身近なこと」として考えていただけるようにすること。模擬裁判を通じて、法律にどのようにしたがって、裁判が行われていくのか、そのプロセスをわかりやすくし、興味深いものにできたらと準備を進めています。

第12回 愛知大学法学部 模擬裁判

第12回模擬裁判実行委員会 実行委員長 法学部3年 大熊久也さん